法政大学ビジネススクールの卒業生、水沼君の本を日経新聞の一面広告欄で見つけた。数日前のことである。「同文館出版もなかなかやるじゃないか!」と思い、アマゾンで予約を入れようとしたら、発売二週間で在庫切れになっていた。水沼君おめでとう!よく売れているらしいが、チャンスロスが出ているのがもったいない!
そう思っていたら、昨日、現役生の「優秀プロジェクト選考会」にゲスト講師として登壇した水沼君から、サイン入りの近著をいただいてしまった。ありがとう!返礼として、ブログで紹介させていただくことにしたい。まだ102ページまで読み進んだところでの感想だが、よく書けている。
とても読みやすいのは、同じ立場の「地域一番コンサルタント」に向けて、自分の経験を平易に語っているからだろう。地方で活躍する中小企業診断士にとって、本書は必読の書になるだろう。地方のコンサルタント向けの指南書はない。空白地帯だから、けっこう売れるのではないだろうか?
出版物がとてもよいポジショニングになっている。そして、計画通りに二つの約束を実現できたのは偉いとしかいいようがない。5年前に「最優秀プロジェクト発表者」に選ばれた時の宣言=独立して5年間で売り上げ5000万円を達成を実現したこと。さらには、37歳で著書を刊行すること。
内容的におもしろいのは、地域一番コンサルタントの要諦は、(小売サービス業でいう)「ドミナント理論」を実践することだ。知名度を高めるために、あまり地域を広げて営業しない。密着型営業を実現するには、とにかく訪問回数を多くすることが重要なので、兵站を途切れさせないようにする。それができる根拠が、「地域に根を張ること」にあることを実例で示していることだ。
二番目に感心するのは、料金設定として「分離価格方式」を採用している点である。ターゲット顧客である地方の中小企業(年商1億円~30億円クラス)が支払える月額設定(固定サービス)は3~20万円。これが全体の7割で、それにプラスして「成果報酬(対スポットサービス)」(3割)の組み合わせにしていることが賢い。
さて、このあとは、後半部分を読むことになるが、とても楽しみである。