花粉症のわたしにはまたきびしい季節がやってきた。花粉症によって生産性が半分以下になっているだろう。林野庁は、2015年度から花粉症対策のための新しい補助金を出すと発表したが、すでに手遅れだろう。その杉苗が育つ頃に、わたしたちはこの世にはいない。
わたしなどは二週間ほど前から、すでにマスクをして歩いている。それでも、先週からは目のかゆみに、のどの痛みが。加えて、頻繁に咳込み痰がからむ。もう鬱な状態が続いている。この季節は、海外か沖縄に移住したくなる。
しかし、入試や院生面接など、だいじな仕事があるから、大学で先生をしているうちは、そんなわけにもいかない。仕方がないのだ。いろいろ薬やグッズを試したが、どれも決定的な効果はない。今はひたすら季節が終わるのを待っている。なすすべがないままにいた。
スギ花粉がでない杉を植えてくれるのならば、10年前にやってほしかった。いまごろ林野庁が重い腰をあげても、すでに手遅れである。ほんとうらめしい。人生の4分の1を無駄にしてきた。
1982年の発症である。米国サンフランシスコの駐車場で、突然に激しいくしゃみに襲われた。秋田杉の花粉蓄積に、東京での排気ガスを吸い込み、最後は米杉にダメ押しされての発症だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
林野庁によると、
森林所有者が、花粉の多いスギの人工林を伐採し、花粉のない品種や花粉が少ない品種の苗木に植え替える場合、費用の一部を負担する。花粉の少ない森林への転換を促すことで、少しでも花粉症の悩みを和らげたい考えだ。
品種開発が進み、無花粉や少花粉スギの品種は130種類を超えている。しかしこれらの苗木の供給量は、13年度で201万本で、スギ苗木全体の1割程度にとどまっている。林業関係者は、順調に育った実績がある従来の苗木を植え続ける傾向があるという。
林野庁は啓発活動にも取り組み、17年度には全体の5割以上の1000万本に引き上げたい考えだ。