法政大学のボアソナードタワー26階で行われる「優秀プロジェクト発表会」に、大学院の小川ゼミ生3人が選ばれた。「イノマネ甲子園予選」を通過したのは全部で12人。2月26日午後13時からの発表会では、本年度の最優秀プロジェクトが選ばれる。
奨学金(50万円、30万円、20万円)の獲得をめざして、全員に頑張ってほしい。当日にエントリーしているゼミ生たちのテーマを紹介する。ついでに、わたしから応援の一言コメントを添えておくた。山あり谷ありの一年間(二年間)だった。
なお、この発表会は、一般にも公開されている。参加は自由である。来年度のIM入学者がたくさん参加するだろう。また、一般の方も多くが参加している。たとえば、花業界のメンバーでは、昨年度はコロンビア人のホルヘくんが発表したこともあり、5人が聴講してくれた。
最終発表会に選ばれた小川ゼミ3人とそのテーマを紹介する。
・山下俊一郎くん
「花き流通ロジスティクス・イノベーション~自社資源を活用した新事業への参入戦略~」
山下くんは、広島県呉市の運送会社「ムロオ」の若社長である。33歳で社長就任。その後3年間で売上を100億円伸ばした(現在約400億円)。ムロオは全国に30か所の拠点と1000台の冷蔵・冷凍トラックを保有している。広島の優良企業である。そのインフラを利用して、花き物流市場に参入することを提案したプロジェクトである。プロジェクトでは、日本の花産業に、効率的なコールドチェーンを導入するための3つの事業アイデアを提案している。
・川村和宏くん
「ライスワイン・プロジェクト-新しいカテゴリーの製品企画による日本酒イノベーション-」
川村くんは、日立製作所のSEである。高知県出身で実家がコメ農家だったこともあり、日本酒のイノベーションに取り組んできた。発表直前の23日に、最終製品(ライスワイン)のスペックが完成する。低アルコール(11.5度)で、リーズナブルな価格帯(300ml、300~500円)のロゼ色の日本酒(新カテゴリー)である。商品開発で提携してきた栃木の北関酒造(日本で17番目の酒造メーカー)から、5月に7000本の小ロットではあるが、テスト品を販売する。それがうまくいけば、10年後に日本一の酒造メーカーになるべく、北関さん(鈴木専務)とともに新会社を立ち上げることが決まっている。
・石川知穂さん
「”Rental Art Gallery @ 市ヶ谷・神楽坂”~飲食店における若手美術家の作品展示・販売プロジェクト~」
石川さんは、法政大学経済学部の出身。IM研究科(中小企業診断士コース)入学前は、美術系私大で、街のグランドデザインの講師を務めていた。彼女のプロジェクトは、若手アーティストに作品展示の場(アートギャラリー@レストラン)を提供することを目指している。事業ドメインは、飲食店やホテル・宿泊施設などの「壁」である。事業の実現可能性を探るためのテストマーケティングでは、市ヶ谷・神楽坂地区の6店舗に協力をいただき、6人の若手作家の作品を展示している(現在進行形)。10年後には、首都圏(神楽坂、谷根千、吉祥寺など)で1100か所の「ギャラリー開設」を目論んでいる。