JFMA国際セミナー(2012)、PWと二人の招待講師のプロフィール

 明日(6月19日)、法政大学のボアソナードタワー26Fで,JFMAの国際セミナーが開かれる。本日は、米国とイタリアから招聘したふたりの講師を、カインズホーム(青梅IC店)とジョイフル本田(瑞穂店)を見学するためにアテンドする。参考まで、PWの会社概要と講演者の略歴をアップしておく。

Proven Winners North America
(プルブンウィナーズ・ノースアメリカ)

プルブンウィナーズは、北米における高品質花苗のトップブランドで、製品は「プルブンウィナーズ」の名を冠して販売されている。
プルブンウィナーズ・ブランドは、米国の種苗大手3社(カリフォルニア州ボンソールのユーロ・アメリカン社、ミシガン州カールソンのフォー・スター・グリーンハウス社、ニューハンプシャー州ルードンのプレザント・ヴュー・ガーデンズ社)が所有している。これら3社が、1992年にプルブンウィナーズ社を「創立」し、ライセンス供与先であるカナダの3社とともに、プルブンウィナーズのブランド名で、優れた製品群を生産している。花苗は、大規模生産者を経て小売業者に売られ、北米中の園芸センターで販売されている。プルブンウィナーズの小売売上高は、年5億ドル以上にのぼる。同社の植物は、北米のほぼすべての園芸センターで購入可能である。
プルブンウィナーズの目標は、最も高品質で独自性のある最高の植物を導入し、それらを非常に高い品質基準の下で生産し、革新的な方法で市場に送り出すことである。プルブンウィナーズの製品は、開花、生育習性、病害抵抗性、庭に植えてからの生育や見栄えなどパフォーマンスの良さにおいて、他の追随を許さない。
プルブンウィナーズの花苗は、業界で最も厳密な試作選抜を経て供給される。植物の選抜は、2~3年間かけ、米国やカナダの施設と、欧州、南アフリカ、日本にある試験所で行っている。
よりよい花苗を生産することに加え、プルブンウィナーズは、「コンテナ・ガーデン」ブームを巻き起こしたことや、植物の新しい属を作り出したことでも、高い評価を得ている。バコパ(ステラ属)、ネメシア、バーベナ、ユーホルビア(トウダイグサ属)、ロブラリア(ニワナズナ属)などはいずれも、以前には、ほとんどの消費者にとっては聞いたことのない植物だったが、プルブンウィナーズがこれらの品種を紹介したことにより、世に知られるようになった。
プルブンウィナーズは、マーケティング面でも革新的試みを進め、家庭の園芸家にとって価値ある植物ブランドを創造した。プルブンウィナーズの画期的なマーケティングプログラムとしては、業界唯一の園芸センター向け認証プログラム(北米)やオンライン写真ライブラリー、主要ネットワークでのテレビコマーシャル放映などが挙げられる。

Marshall Dirks(マーシャル・ダークス)氏
プルブンウィナーズ社 マーケティング担当取締役

ダークス氏は、2000年2月にプルブンウィナーズ入社。マーケティングおよび広報担当取締役として、園芸分野での経験とマーケティング技術を結びつけ、一貫性のある、明確なブランドイメージを築きつつ、プルブンウィナーズ・ブランドの認知向上に取り組んでいる。ダークス氏は、業界向けおよび消費者向けの広告、販促用品、マーケティング用品、ウェブサイトに関する情報窓口を務めており、また、プルブンウィナーズの全国レベルの広報活動やマーチャンダイジング素材の作成も担当している。
前職は、ボール・シード・カンパニーのプロダクト・マネジャーで、プルブンウィナーズを含め、多数の植物製品ラインを持つ250社以上の供給業者の管理責任者を務めていた。温室や種苗についての知識は、北イリノイ大学の学部学生時代、経営科学を学ぶ傍ら、温室・種苗アシスタントとして働いた経験から、現場で身に付けた。結婚17年になる妻との間に、3人の子供がいる。自宅は、シカゴから110kmの場所にある。
ガーデニング消費者約60万人についての報告書および消費者調査結果をもとに、マーシャル氏は、将来の「ガーデナー」は、現在の園芸愛好者とは異なるだろうという見解を提示する。マーシャル氏は、これからのガーデナーは、アイディアを共有し、他のガーデナーに伝え、流行の色や技術や商品について意見を交わし合い、それらをどう取り入れるかについてアイディアを出し合うことに、重点を置くようになるだろうと考えている。

 

Andreas Psenner e.G.(アンドレアス・プセナー社)

アンドレアス・プセナー社は、アンドレアス・プセナー氏により、1966年に設立された。本部は、オーストリアとの国境に近いイタリアのボルツァーノ。観賞用植物の苗の生産会社で、特にペラルゴリウム(テンジクアオイ)と、プルブンウィナーズの品種を専門に手掛けている。
現在、5か所の拠点があり、ボルツァーノの本部では、管理、物流、ロジスティックス、研究開発を行う。本部には8棟の温室があり、新品種の生産も行っている。
大規模生産用施設としては、イタリアのカルテルン(*イタリア語ではカルダーロ・スッラ・ストラーダ・デル・ヴィーノ)に新しい栽培温室がある。同じくイタリアのギルランには、研究開発施設がある。植物の在庫は、イスラエルとケニアの施設で行っている。
アンドレアス・プセナー社は、イタリア、オーストリア、スイス、スロベニア、クロアチア、セルビアを中心に、ヨーロッパのほとんどの市場に出荷している。

Thomas Psenner(トーマス・プセナー)氏
 アンドレアス・プセナー社CEO、プルブン・ウィナーズ・ヨーロッパ共同設立者

トーマス・プセナー氏は、イタリアのアンドレアス・プセナー社およびプラント・ポイント社のCEO(最高経営責任者)であり、設立者の一人である。
プセナー家は、125年間にわたり、園芸に携わってきた。トーマス氏はイタリア、オランダ、ドイツで経済学と園芸学を学び、オランダ、ドイツ、米国で働いた後、1999年に一族の事業に加わった。現在、兄弟のロバート氏および父のアンドレアス氏とともに、会社の経営に携わっている。
トーマス氏は、プルブン・ウィナーズ・ヨーロッパの設立以来のメンバーであり、2006年に、兄弟とともに、プラント・ポイント社を立ち上げた。現在、プラント・ポイント社は、観賞植物の育成およびロイヤルティ管理の分野で、大きな成功を収めている。