昨日は、朝から、小学館の園田さんとふたりで、『しまむらとヤオコー』の著者校正を行った。これで、著者としての作業はすべて終わった。作品がわたしの手を離れてしまって、ちと、さみしい気がする。
週末に終えてあった校正原稿分を、園田さんに渡した。それから、順番に、校閲の疑問に答えていった。チェックはかなり細かい。全部で、作業には二時間ほどかかった。
おもしろかったのは、時代考証や表現上のチェックだった。差別用語や蔑称にあたる表現などは、慎重に修正していった。例えば、「血脈」などである。わたしはどうでもいいように思うのだが、世間ンの基準はちがうらしい。これは、結局は、「学閥」という表現で置き換えることにした。
校閲のチェックは微妙で細かい。小学館では、校閲部のひとが、5人で読んだのだそうだ。ずいぶんと、拙著にお金を投入してくれている(笑)。おもはゆい。
今回の本に対する、校閲部の評価は、けっこう高かったらしい。伝聞なので、そして、編集担当の園田さんも、たぶん思い入れが深いので(ビジネス書を担当するのは、園田さんにとってもはじめて!)、かなり喜んでいた。コメントを4人からもらったそうで、共通した意見は、「読みやすい!」「おもしろい!」だったとのこと。
文学書やビジネス書、図鑑やコミック本なども担当している校閲のプロが読んで、全員が一致した結果だったらしい。たくさんの本を読んくれているプロに、そのよう評価されたことは、かなりうれしい。もっとも、「先生、一般の人はまた、ちがっているかもしれませんよ!」と、どなたかからのご注意の声が耳に響く。
というのは、わたし自身は、正直に言うと、前半の2、3章の「歴史物語部分」と、後半の4、5章の「経営解説部分」に、読者(校閲者たち)が違和感を感じると困るな、と思っていたからである。それは、まったくの杞憂だった。
ヤオコーとしまむらの社内で、社員さんたちが、まとめて買い取ってくれるといいなと思っている。従業員は、両社で約三万人。納品業者さんやお取引さんを含めると、そして、さらに、競合の企業は気になるだろうから、たくさんの注文を期待している。
先週の金曜日のブログにも書いたように、川野会長に別件でお会いしたとき、ずうずうしくも、「社内の推薦図書に採用を!」と頼みこんである。直談判が成功したら、数千部位が上積みされる。
しまむらさんにも、「指定図書に!」とお願いしている。
両社の買い取りが実現すれば、発売時期の、来年1月から二月にかけて、ビジネス書の上位にランクインは、まちがいない。編集の園田さんとしては、一般書のランクインを狙いたいらしい。わたしも同じ気持ちである。
一応、9千部行けば(一回目の増刷で)、会社的には、まずまず合格ラインらしい。そうなれば、追加の広告や同社の別の雑誌での露出が実現するらしい。まずは、1万部は行きそうな気配ではある。あとは、広告と口コミしだいである。
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