オランダの山本さんから、航空貨物の品質を指摘した記事が届いた。昨日、JFMA常務理事の海下さんからは、オランダの花の輸送で、「フラワーウォッチ」というプロジェクトが動き始めたという紹介があった。一ヶ月をかけても、温度と湿度を保って船便で運んだほうが、花の品質を上手に管理できるという実験だった。関連がありそうな動きである。
タイトル「アフリカの花の航空貨物輸送の品質が最悪である」@2010年10月27日
オランダの花販売業界では、航空貨物業者のサービス提供の悪さにいら立っている。正規の規格では、花の輸送温度は、10度でなければならない。それなのに、ほとんどの例では、暑すぎる温度で輸送されている。15度から20度の間を上下している。海上輸送は、合計輸送機関が29日と長期間掛かるので、まだ選択の段階ではない。容認可能なのは、14日間までである。
オランダの花き輸出業者は、現在においては、全ての花の半分は、ケニア、エチオピア、ジンバブエ、南アフリカ共和国より運んでくる。年間ベースでは、数億ユーロにも上る生産品が、オランダを通して再び、他の国へと再送される。
航空貨物料金が、アフリカの花の卸価格の80%を占めるが、航空会社は、それに担う品質を納入していない。数社の航空貨物機は、充分な低温度まで下げる為の調節ができない。その他に、航空会社と、最適条件の低温チェ-ンの決まりについての契約を結ぶことが困難であることが分かった。
バラの温度が、花の蒸れにより、輸送中は1時間で1度上がることがわかっている。
したがって、花は輸送用パレットを作成した後には、再び的確な輸送温度である0度より、1ないしは2度上の温度に調節すべきである。(小川の注釈:海下さんによると、海上輸送中は、0.4度が理想的な温度らしい)。現在は、それがなされていない。
ケニアからオランダまでは、輸送時間が8時間かかる。その後、花がオランダに到着したときには、10度以上の温度でないことが、最低の輸送条件である。ところが、ケニアからのバラのコンテナ海上輸送は、それが実現できていない。この事実が、FloraHolland,、 VGB 、 Wageningen 大学による共同研究により判明した。
大きな問題は、東部アフリカよりロッテルダムまでの直接のコンテナー輸送連絡がないことである。貨物は、最初にMombasaよりOmanの港であるSalalaに輸送され、そして一週間後には、通常の定期便でロッテルダムに輸送される。トータルの輸送期間が、29日と長すぎる。代替的な方法は、切り花を最初に地中海で荷揚げし、次にトラックでオランダに輸送する方法であるが、この輸送期間の長さはほとんど変わらない。
その他に、スペインとは、税関でのトランジットによるコンテナ検査なしの輸送に関する同意声明書と、オランダにおける再検査の延期についての同意書を終結していない。
出典元:「AGRI HOLLAND」(翻訳:山本清子)