連日、東海道新幹線に。最終日(28~29日)は、サンライズ出雲のコンパートメントに

 本日は、法政大学静岡サテライト校までの日帰り新幹線だった。地元の財界・経済界、県庁・市役所の方たちで、法政大学の大学院を応援してくださっている方たちとの懇談会だった。来年度の入試説明や静岡向け(三島、浜松)のセミナーの打合せもかねていた。


坂本光司教授を中心に、法政大学が静岡キャンパスで「政策創造研究科」(社会人大学院)を運営している。二年間で、ビジネススクールのIM研究科(MBAコース)と合わせると、50名ほどの学生を集めている。
 テレビ会議システムを使った遠隔講義と対面授業(土曜日を中心)の組み合わせで、大学院の授業を行っている。集っている社会人院生も、支援してくださる地元の方も、教える法政の教員もなかなかレベルが高い。
 わたしも、昨年の夏に、嶋口教授と一緒に、このサテライトキャンパス()で夏季の集中授業「マーケティング論」をおこなった。とても楽しかった。

 静岡くらいの「100万人都市」が日本にはたくさんある。例えば、仙台、札幌、九州、広島地区などである。サテライトで授業をするこの方式は、日本全国に展開が可能である。それだけに、もうすこし大学の側面からの応援があれば、大成功の可能性もあるような気がする。戦略的に「サテライト教育」に取り組めればと、ちょっともったいないなと感じている。
 受験予備校の「東進ハイスクール」の大学院版である。以前に、東大時代の同級生だった永瀬くん(東進の副社長)と、業務提携ができないかどうか、打診してみたことがあった。10年ほど前だったような。考えてみれば、当時は衛星放送だったが、いまでもインターネットで安いインフラが整っている。使う技術は共通である。
 この話は、実現には至らなかったが、提携の形としては面白い発想だった。いまでも、そう思っている。法政大学の理事会(執行部)が2年前に変わってしまった。こうした学外向けのプロジェクトでは、機動力が落ちてしまっている。学校間の連携や共同での授業開講など、実現の可能性はさらに遠のいている。

 それはさておき、本日は、静岡サテライトキャンパスから帰って(14時)、新宿のハイアットリージェンシーで、小田急フローリスト主催の講演会があった。テーマは、「花産業の未来について」で、2時間の長丁場だった。講演のあと、懇親会にお付き合いして、さらに2時間ほど居残っていた。
 それにしても蒸し暑い。
 だから、、、帰り際に、京成線(北総開発鉄道線)から、葛飾の花火大会が打ち上がっているのを見たときは、気持ちがよかった。めすらしいことだが、気の利いた車掌さんが、車内のアナウンスで教えてくれたのである。
 乗客は皆さん、窓から身を乗り出して(うそですね、ガラス越しになりますね(笑))、河川敷から打ち上げられている夏の花火を楽しんだ。黙って電車に乗っていると、案外と気がつかないものである。何度か経験している。知らずに、通り過ぎた花火大会を。
 一瞬の輝き。わずか2分間の観劇であった。でも、たくさん、火の玉が上がっていたなあ。

 明日は、朝いちばんで、新幹線で広島に行く。花満さん(広島の花市場)に寄って、和田社長にお会いする。日持ち保証販売への協力の御礼である。
 そして、花市場に入場している資材やさんの三浦さんに、本場モノの「お好み焼き」を食べさせてもらう。これは、一年前からの約束である。
 三浦さんは、昭和45年ごろ(わたしが秋田から上京したころ)、東京ではじめて、本格的な広島のお好み焼き屋を始めた方である。おたふくソースが、まだ東京では知られていなかった頃である。お店の場所は、千駄ヶ谷の近辺だったらしい。
 屋台形式だったのだろうか?そのなごりが、飯田橋の駅前にいまでもある、広島風のお好み焼きの「れもん屋」である。れもん屋で、食べたくなった。夏に汗をかいて、ふーふー言って食べるお好み焼きが最高!である。
 元祖のお好み焼きが、明日食べられる。とても楽しみなのだが、三浦さんを紹介してくれた国本君が「クリザール」(フラワーフードの会社)を離れて、農薬の会社に移ることになってしまった。実は、今回のお好み焼きパーティーは、そのお別れ会もかねている。

 そのあと、午後5時からは、広島地区の「日持ち保証販売」の報告会である。これは、農水省の支援事業(プロジェクト)である。いま、日持ち保証販売テストは、全国5ヶ所で実施されている。販売のデータだけでなく、生産のデータを同時にとっているところが、今回の特徴である。日本全国の産地の日持ちデータがあきらかになっている。
 広島地区では、とくに、柳井ダイヤモンドローズ(山口県)のバラなどを、花店と量販店で「5日間保証」で販売してみている。その結果(データ)が、あしたの報告会で明らかになる。消費者調査もしっかりと実施している。
 (1)産地から市場まで輸送された花の日持ちテストの結果、
 (2)家庭での日持ちの写真(温度センサーチップのよる計測結果)、
 (3)中間流通段階での温度変化など、
 別途にデータ収集している。

 本当は、29日(木)に、大学院で院生プロジェクの中間発表がある。わたしは、専攻主任(校長)なので、絶対に全学生(60名)の発表を聞く義務がある。31日も1日も、条件は同じである。
 当初の予定では、広島市で行われる「日持ち保証販売テスト」の調査結果の発表報告会には出席できないはずだった。しかし、三浦さんが作る「オーセンティックな」お好み焼きを、クリザールの国本くんと一緒に食べるために、わたしは一計を案じたのである。
 29日の9時半から始まる「大学院の発表会」には、夜行寝台列車を使えば、どうにかぎりぎりで間にあうのである。サンライズ出雲を使えば、朝方に、東京駅に戻ってこれるのだ!、広島から姫島までは山陽新幹線。姫路で「サンライズ出雲」に乗り継ぐ。東京駅には、朝7時に到着できることを発見したのである。
 JFMAの事務局員、和田さんに頼んで、コンパートメント(グリーンの個室寝台)をとってもらった。ホテルに泊まる料金と同じくらいだ(約12000円)。それほど贅沢というわけでもない。断じて、、、ふつうの楽しみのレベルである。
 なんと、日持ち保証販売の発表会のあと、これだと、懇親会にも2時間ほど顔を出せる。そのまま会場を離れて、間違いなく夜行寝台車に乗り込めばよい。うまいぐあいに、新幹線広島駅のドまん前が懇親会場である。

 文章が長くなった。本音を言えば、サンライズ出雲のグリーン寝台車(コンパートメント)に乗りたかったのだ。それが、三浦さんと国本君に、両方ともの顔を立てることができたたうえに、さらに、列車への乗車も一挙に実現することになったのである。
 明日の夜は、サンライズ出雲のひとり部屋の中から、携帯メールを書いて出すことにする。乗車記録の感想をお楽しみに!