わたしたち教員にとって、3月はとても寂しい季節です。学生たちが卒業して就職していきます。留学や進学する学生もいます。学生たちも同じような思いを抱くようです。二年間、最低でも週1回、毎日のように顔をあわせていた学生が、目の前からいなくなってしまうからです。
先月は、学部ゼミのフィールドワーク最終発表会がありました。そして、ゼミ生6人と、海の京都(京都府の日本海側の諸都市)への調査旅行に行きました。今月は、大学院生のプロジェクト最終発表会とボアソナードタワーでの優秀プロジェクト選考会がありました。この先、3月24日に武道館で執り行われる学位授与式を残して、すべての行事が終了します。
今年の学部ゼミ生(25人)も大学院ゼミ生(6人)も、とても優秀でした。わたしのほうこそ、彼らのおかげで、世の中で起こっている新しい風を感じたり、学生たちから新しい感覚を伝えてもらうことが多かったような気がします。教師冥利に尽きます。
社会人学生のほうは、今年の合同ゼミ(平石、大久保、小川)は、性別、年齢、出身地、仕事のキャリアなど多様でした。
彼らが取り組んだ分野で、わたしがふだんから指導し慣れているテーマ(左脳で作る料理法=Misakoメソッド、アパレルの事業開発=インテリジェント・ベネフィット訴求)もありました。しかし、例年以上に今年は、やや不得意な科目(経営理念、漢方薬局経営)にぶつかりました。一生懸命は指導しましたので、能力不足はお許しください。
おもしろかったのは、「水族館の業界分析とコンサルティング」、そして「防災経営」に取り組んだ院生がいたことです。このような”変なテーマ”は、とてもイノマネらしいといえます。そして、評価も高かったと思います。
中学校・高校もそうでしょうが、大学での教育指導はいつもチャレンジです。自分の能力と気力が試されます。そして、忍耐力と人間力。そうです。だからこそ、最後の別れはちとつらいです。
わたしは、生き方がクールなほうだと思います。それでも、桜の咲くころになると、やはりちょっとだけですが、やさしく心が疼きます。