スポーツクラブから窓外の風景(成田スカイアクセス号が通るのを眺めながら走っている)

 連日、近くのスポーツクラブで汗を流している。連休中は、「小川町物語」の原稿を書くしかないので、家にこもりっきりになる。日常生活が単調になるので、気分転換にスポーツジムに行く機会が多くなる。


トレーニングルームは、ジムの二階にある。開放された窓ガラスからは、北総開発鉄道線の新鎌ヶ谷駅を見下ろすことができる。
 トレッドミル(ランニング用のベルト)の上を毎日、8~15KMほど走っている。時速で9~11KM。トレーニングは、だいたい1時間から2時間。決して無理はしないが、汗をかいて走り終わったら水風呂に浸かる。夏場は、これで体が弛緩して筋肉がリラックスして楽になる。
 二階の窓下を、北総鉄道の電車が通過していく。眼下には、新鎌ヶ谷駅のホームが見える。トレッドミルのベルトの上を一時間も走っていると、山本かん齋が車両をデザインしたという「アクセスライナー」が4本も通り過ぎていった。
 そうそう、車両の感じは悪くはない。素敵なデザインだ。内装がどんな風になっているか興味深い。外からは、内部がよくわからない。

 昨日が、スカイアクセス線の開通初日だった。残念ながら、座席指定の切符は入手できなかった。我慢して乗った成田アクセス特急列車は、停車時間や待避線での待機時間が長かった。たぶん、もう乗らないだろうな。冷たいけれど、あれでは時間の無駄になる。
 わたしたちのように、昔から千葉ニュータウンに住んでいるひとたちにとって、成田アクセス線の開通(直通)は不思議な気持ちにさせる。25年前に、成田空港への直通を期待して、この地に移住してきたわけではないのだ。都心へのアスセスがよくなることをひたすら願って、20年が過ぎたのである。直通よりも、ふつう列車の本数をふやしてほしい。スカイアクセスの開通は、本当は地元に住むわたしたちの関心事ではないのだ。
 成田空港直通は、ほとんど意味が無い。だって、千葉ニュータウンとか成田でスカイアクセス線に乗り換えている間に、京成線ならば成田空港に着いてしまうからである。本当に馬鹿みたいである。
 
 スポーツクラブの窓下を、スカイアクセス線の特急車両がゆっくりと走っている。新鎌ヶ谷駅には、あの速度では止まらないのだろうな。一体全体、何のためにわたしたち千葉ニュータウンの住民は、長い間にわたって、日本一高額な乗車運賃を支払ってきたのだろう。
 成田新線の開発コストは、わたしたちが支払ってきた高額な運賃から支出されたのだろう。そう思うと、なんともやり切れない気持ちになる。
 日本が誇る世界的なデザイナーの山本かんさいさんへのお礼に、わたしたち家族5人が支払ってきた、(他のかたは想像もできないような)高い運賃金の一部が回っているのだ。東京西地区の人は、目を丸くするような、高額な運賃をいまでも支払っている。罫線電鉄は、使用料金を補填してくれない。まあ、どうにか開通したのだからよいことにしようか、、、

 この線がいつか、小田急とか京王線のように、リーズナブルな料金の路線に戻ることを願っている。だから、とりあえずは、山本かんさい作の「成田スカイアクセス」の車両に、乾杯である。
 来週になったら、指定席の切符は購入できるのだろうか。特急列車のように、待避線での待ち時間は無いだろうな。あれはひどかったな。ちょっとは、考えてもらいたい。待避線の設計に問題があるのだろう。しっかりと、「すじ゙やさん」にはお願をしておきますね。
 、京成線のお偉いさんたち。利用者のことも少しは考えてください。そして、仕分けにかかった国土交通省のお役人さんたち。きちんとした仕事をしさえすれば、国民は必ずや納得をしますよ。