スイッチバックがある新幹線の駅、田沢湖線の大曲駅

秋田発8時02分、東京行き、こまち8号に乗りこみました。もう盛岡です。いつも不思議に思うことがあります。それは、秋田新幹線が、大曲駅で電車の進行方向が反対になることです。


秋田からだと、奥羽本線では、乗客は全員、後ろ向きに座らされます。そのまま、約40分ほど大曲駅まで、こまち号は走ります。あまり気持ちがよいものではありません。
大曲駅のホームを改良して、新しく線路を付け替えるだけで、まっすぐに出来るはず。つまり、大曲駅に、山形方面と盛岡方面の二つのホームを作れば、秋田から盛岡まで田沢湖線をスイッチバックしないでも行けるはずなのです。奥羽本線を優先して考えたからでしょうか。田沢湖線は、あくまで支線。だから、秋田新幹線が出来ても、ホームの改修工事はやられませんでした。いまだに、これは謎です。田沢湖線を優先すべき、あるいは、両線を対等に扱うべきだと思うからです。

大曲駅の反対事例が、八高線の高麗川駅です。八高線は、八王子と高崎の間を走っています。高麗川は中間駅で、八王子からの電車が、ここで川越方面(川越線経由、りんかい線まで)と高崎方面(小川町経由)に別れます。
小川町物語を書くために、戦後すぐの時刻表を調べたことがあります。さいたま市の鉄道博物館で、昭和25~40年の古い時刻表のページをくくりました。そのあと、高麗川駅まで八高線を乗り継いで、高麗川駅で駅員さんにも、尋ねてみました。
戦前の高麗川駅は、大曲駅のいまと同じでした。川越方面にいくには、ホームの階段を渡って、別の列車に乗り込むしかなかったのです。あるいは、理屈の上では、田沢湖方面が川越方面に対応しているので、むりむり蒸気機関車をスイッチバックさせていたかもしれません。
駅員さんに聞いたのですが、いまはホームを増やして、線路が付け替えられているそうです。だから、八王子から小川町に行くには、高麗川で乗り換えになります。川越線が優先されたからでした。