3月21日に2羽、27日に8羽、28日に1羽、池の白鳥が北に向って旅立っていった(「白鳥の会」の掲示板に記録があった)。幼鳥が2羽、成鳥が13羽いたはずである。4羽がどうなったのかは、調整池のフェンスに取り付けてある掲示板を見る限りでは、それが明らかではない。11月にはまた戻ってくるのだという。
23年間、この池の岸辺に暮らしていて、白鳥が何羽いたのかいままでは気にもしなかった。不思議なくらいだ。人間の日常意識とは、そんなものかなとも思う。ゼミ生の水野真紀(今年度卒業)が、近くに住んでいるのだが、彼女も白鳥のことを知らなかった。15羽と知ったのは、わたしから教えられてからである。
「半年間、楽しませてくれてありがとう。また、11月に飛んで来るのをお待ちしています」と、掲示板には書いてあった。白鳥の会のひとたちは、いつも熱心に双眼鏡と餌を抱えて、池の白鳥たちを眺めていた。掲示板の手書きの文字が、熱いメッセージに読めた。
わたしも、毎朝、池のまわりを4、5周している。今日も昼間に3周してきたのだが、白鳥たちがいなくなって、なんだか急に走る気力を失ってしまった。東京マラソンの完走は、白鳥たちに支えられてできたのかも。何となくそれが納得できる。
わたしは、日本中をいつもひとりで走っている。そう思っていたのだが、実は、ゴールで待ってくれている鳥やフェレット(死んだ花丸)や、人間の友人たちがいて、ようやくゴールにたどり着くことができているのだな。自分が走る理由を、白鳥が去ってしまったいま、失ってしまっている。
つぎの目標を考えている。6月14日に、長男と次男と3人で、北海道の「美瑛ヘルシーマラソン」を走る。去年からの約束、ハーフである。昨年のレースは、次男の真継(まつぎ)に完敗した。1時間43分と1時間55分。2分差?だった。5年前(と7年前)に、長男の由(ゆう)には完勝した。最盛期だったからだろう。1時間42分(40分)と1時間50分(55分)であった。
由のリベンジを受けるのか。わたしのほうが真継にリベンジできるのか?15日の旭川便は予約してある。ペンションWEさんに予約を入れねば。