「美祢秋吉台高原マラソン(感想) ~ 柳井ダイヤモンドローズ訪問」

週末、秋吉台カルスト台地を走った。あんな過酷なハーフマラソンのレースは初めてだった。タイムは1時間51分39秒。50歳代男子113名中の54位。秋芳洞と大正洞を往復する21Kコースである。帰り道は、地獄谷が3K、ひたすら上りになる。なんとか坂道の途中で停まらずに耐えたが、心身へのダメージは相当なものである。


過酷なハーフを走った後、1時間半ドライブした。秋芳洞へはもぐらずに、山口県を横断して、ほぼ広島県境まで行った。柳井市までレンタカー(トヨタ・ヴィッツを)走らせた。柳井ダイヤモンドローズの中田さんにお会いするためである。8棟8千坪のバラ農場である。日本で唯一、バラを採花した日を市場(大田花き)で表示している農事法人である。昨年9月からはMPS-ABCに参加している。今度は、MPS-Q(栽培品質認証プログラム)に取り組むことになる。富樫さんなどに続いて、日本では3番目である。組織を再編する必要があった。単に品質認証をするだけでなく、これを機会に仕事のやり方を見直す意図もあるそうだ。
 栽培規模も大きい。大分メルヘンローズ1万5千坪、香川たんばら園1万坪に続いて、日本では三番目に大きなバラの温室である。今井マイナーゼリー(広島)、京成バラ園、キリンなどの品種を栽培している。ほとんどがスプレイタイプのバラであるが、スタンダードに転換しつつある。
 柳井ダイヤモンドローズは、メルヘンさんや今井さんのように自主品種をもっているわけでない。その分、生産技術(仕立て)やマーケティング(取り組み)で差別化を図るのが常道であろう。中田さんもそのことをよく理解している。
 今年度(3月)から、JFMAとして再度、鮮度保証販売に取り組みことになった。2002年以来の再チャレンジである。ダイヤモンドローズのような規模の農場とチェーン店(OR,SM、HCなど)をつないで、店頭(花売り場)で鮮度を訴求するのが、われわれの役割である。
 MPS-Qを取得してくれた農家さんが、自社の商品を売り込みやすい環境を作る。ダイヤモンドローズのように、元々、採花日を表示しているのに、「そのことが、マーケティング上でいまのところ目だったプラスの効果が生み出せていない」(中田さん)という現状はおかしなことである。わたしたちが、その橋渡し役をなすべきであろう。
 日本で唯一、花の採日を明示している農場が、鮮度保証プロジェクトに加わる意味は大きい。生産者の顔を写真やデータで表示してもいいだろう。「このバラは、今井ナーセリーで育種された「ベルタ」(オレンジのスプレイバラ)です。3月2日に、山口県柳井市のダイヤモンドローズで採花されました。生産者の中田さんは・・・」
 こうした仕掛けをするために、卸、加工、小売店をつなぐことにわれわれは努力したいと思う。JFMAはさらに一歩前進することになりそうだ。MPSがそのきっかけを与えてくれる。「花の品質宣言!」である。

 なお、カーナビは便利でもあるが、危ないことにも気がついた。とくに、土地勘がまったく働かない地域では、ご注意ください。昨日、柳井ダイヤモンドローズから帰るとき、「山口宇部空港」にセットしたつもりだったが、レンタカーは、秋芳洞に再び誘導された。回り道をして45分間。JALの東京行き最終便に、ほとんど遅れそうになった!