本ブログ(11月22日)で、「奇跡のパン屋さん、本日の営業は、通常の2割増しを予測します」という託宣をした。アクアベーカリーが夕方の情報番組(日テレ)で紹介されたのは約5分間。当日は、本社のサーバーがダウンするくらいのアクセスがあった。
テレビ放映があった翌日からの、アクアベーカリー(ブーランジェベーグ)の売上増の予想は、つぎのようなものだった。放送時間は無視して、とりあえず、接触ポテンシャル(関東圏の視聴世帯数)と関心層(当日のHPアクセス数)の掛け算で、暫定的に予測をしてみた数字である。
<小川の予想>
Q: 関東圏の視聴率10%は、約185万世帯。番組視聴者の1%(1.8万人)が、関東圏のどこかの店(30店舗)に来店したら、売上高(来店客数)はどうなるだろうか?
A: 予測の根拠は、放送時間中のアクセス数=約35,000。2割ちょっとマイナスが来店すると予想した。積み増しの来店客数は、約6,000人。関東圏の30店舗で均等に割ると、1店舗当たり平均+200人。通常の来店客数は、平日で500~600人(買上げ点数6個で、客単価600円、平均日販は30~35万円)。
200人の積み上げで(+20%)、平均来店客数が700~800人。平均日販は、40~50万円と踏んだ。つまり、日販で”+20%”が予想日販だった。丸広百貨店・南浦和などは、さらに客数が増えるかもしれない。
<実績値>
徳永奈美さん(アクア社長)によると、
全店の対前年比は、放送の翌日から、、、
22日 115.3
23日 120.4
24日 67.7(この日は雪だった)
25日 104.2
26日 105.2(ただし、豊洲店の売上は135.9)
このデータを補足しておきます。実は、今年に入ってから、アクアベーカリーの全店の売上昨対比は、95%前後でした。なので、実質的には、22日と23日は、それぞれ、対前月比では120と125です。つまり、放映直後は、20%~25%の売上増。5日後になって、それでも、10%程度、売り上げと客数が増えているということです。
また、東京近辺の店舗の売上増加率は、30%近くになっています。首都圏の周辺では、テレビ広告の効果がそれほどでもない。しかし、売上が落ちていた郊外店の「リマインド(思い出し)効果」は相当なものだったようです。
<教訓、コメント>
徳永さんからのコメントを紹介します。
「相当な効果です。特に地方店やブーランジェベーグを名乗っていないパンマンシェ草加、大井、飯能などは、伝わりにくかった気がします。今後を考えると、ブーランジェベーグにタイミングを見て統一した方がいいと考えています。ブランドロゴ看板の訴求の徹底も店舗間で格差が有ります。この効果を検証しながら、良く見て見たいと思います。」
マーケティングは、これだから役に立つのですね。
一年間の売上増への貢献(+5億円)を計算すると、1分間で約1億円になる。放映料は?もちろん無料だ。