「フラワーセラピー」で特許申請(毎日新聞の記事から)

帰宅して新聞をみたら、「脳障害 フラワーアレンジメントがリハビリ効果 特許申請」(11月15日15時2分配信 毎日新聞)という記事が掲載されていた。米国でも2年ほど前に「自宅に花のある生活をしていると、夫婦喧嘩が減る!」という研究成果が発表されている。「フラワーセラピー」の応用である。日本でも、花き研究所のチームが、花に触ることがアルツハイマーのリハビリ(認知症回復)に役立つという研究成果を発表した。特許まで申請したらしい。


以下では、毎日新聞の記事をそのまま引用する。詳しくは、<http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081115-00000010-maip-soci>を参照のこと。花業界団体の長としては、「やはり」と納得である。

 生花を飾り付けるフラワーアレンジメントが、アルツハイマー病など脳の病気のリハビリ効果を高める--。独立行政法人・花き研究所(茨城県つくば市)の望月寛子研究員(33)らのグループがこんな可能性を突き止め、このほど特許を申請した。脳障害を持つ人の心を癒やすことも確認され、望月さんは「バランスに気を配りながら花を挿すことが、脳を活性化させるのでは。さらに新しい活用法や効果を実証したい」と意気込む。

 望月さんは神経科学と心理学が専門で、別の施設で記憶障害のリハビリを研究していたが、花き研の研究内容に興味があったため移り、花を使ったリハビリを考案した。

 障害者は指導者の説明を受けて、スポンジに付けられた丸や三角などの印に従って順番に切り花を挿したり、工程図を頼りに独力で作品を完成させる。精神科デイケアに通う10~50代の統合失調症患者約10人を対象に2週間で4回、この手法を実施したところ、聴覚と視覚の短期記憶の成績が大きく向上した。

 茨城県美浦(みほ)村のケアステーション・コナンでは、10月から高次脳機能障害のある通所者18人にこのリハビリを始めた。望月さんの指導で、赤いカーネーションとピンクの菊の切り花、濃い緑と薄い緑の葉を順番に挿すと、普段は表情を示さない患者が笑顔を見せた。望月さんは「通常のリハビリでは、無気力感や絶望感を抱くこともあるが、この手法では楽しい、うれしいといった気持ちを呼び起こすようだ」と話している。【石塚孝志】