A’GACI@ヒューストンでの拾いもの!: 超低価格でおしゃれな「ジュニアファッション衣料品店」

中南米視察旅行の最終日(9月28日)に、ヒューストン(テキサス州)のSC(ガレリア)に立ち寄った。食品SMのH.E.B(Here, Everything, Better)を視察するためであった。ついでの買い物で見つけたのが、アガシ・ストア(A’GACI)である。ひさしぶりの大感動ものであった。本日まで、アガシストアのHPを詳しく覗けなかったので、HPにアップはできなかったが、オーガニックスーパーの「ホールフーズ・マーケット」(テキサス州オースチン)に出会ったときと同じくくらいの衝撃を受けた。


A’GACIストアは、1970年ごろ、テキサス州サンアントニオ(HEBの本拠地でもある!)で誕生した企業らしい(詳細は不明)。ファッションに敏感な黒人とヒスパニックに焦点を絞ったジュニア衣料品である。デザインのセンスがよくて、感動的なのは超低価格の素敵な店なのである。とにかくHPをのぞいていただきたい。アドレスは、http://www.agacistore.com/home.do
 最初に飛び込んでくるのが、店舗コンセプトの「SCHOOL OF STYLE」(通学用ファッション?を意識)である。若い黒人の女の子が、こんな素敵に見えるとは! 実は、ヒューストンのアガシでは、一時間ほどショッピングをしている黒人とヒスパニックのジュニア(ローティーン~ハイティーン)を見ていた。店舗の中で買い物をしている子たちが、とってもセンスがよくかつかわいいのです!白状すると、黒人やヒスパニックのファッションセンスに偏見があった。偏った見方が払拭されてしまった。

 <店舗立地>
 HPを見ても歴史はよくわからないが、店舗数は2008年現在、30店舗弱。フロリダ州1店、アリゾナ州2店、テキサス州22店、その他靴専門店3店:テキサス州のみで、もうひとつ不明の業態があって3店舗である。HEB同様に、店舗のほとんどがテキサス州に集中している。ショッピングモール内に多いらしい。
 わたしが行ったヒューストンのSCガレリアの中は、推定で1000㎡(約300坪)。感動のあまり、売場面積を歩測するのをわすれてしまった。しまむらの標準店舗(250~300坪)よりはやや広いか。

<顧客ターゲットと商品>
 ひとことで言えば、「ハニーズ」(福島県)や「イング」(兵庫県)をもっとおしゃれにした「着こなし提案型」の超低価格ファッション衣料店である。ハーディードレスでも25ドル以下、アクセサリーは通常5ドル、ランジェリー(キャミソール、インティメートアイテム)が3~5ドル。靴が10ドル見当である。
 同社のHPを見ていただくとわかるが、「トレンド」と「着こなし」で、上から下まで完全にコーディネートを提案している。10点を買い揃えても100ドル以下。気張らなければ、おそらく50ドルでお出かけ用のスタイルが上から下までそろってしまう。
 すばらしいのは、顧客をジュニア向けに完璧に絞りきっていることである。ヒューストンのガレリア店内でも、白人はまったく見かけなかった。二十代の子も、」ひとりもいなかった気がする。男の子はいたが、それも女の子たちの買い物が終わるのを待っていた。荷物もちである。わたしはきっと異質に見えたろう。顔だけは、エクアドルとコロンビアの紫外線で真っ黒に焼けてはいたが。
 タグを見ると世界中からの商品調達である。モーリシャス産というのが衝撃だった。そんなのありか!と。中国産はもちろんあった。

 <品揃えとレイアウト>
 店内は3つのブロックに分かれている(ように感じる)。
一番の右側の売場は、パーティードレスとその関連商品。たまたま土曜日だったからではないが、週末をデートですごすために提案されているコーディネートされた商品グループになっている。黒と白がカラーの基調。小物、アクセサリー類(イヤリング、リボンなど)とインティメート(ショーツ、ブラ、キャミソール)が一緒に陳列展示されている。HPを見るとわかるが、「Shop by Trend」(流行の着こなし) と「Shop by Outfit」(お出かけ用のファッション)のふたつをMDの柱に据えている。
 真ん中の売り場は、ボトムスやシャツ、ブラウスなど、標準的なカテゴリー別の商品別陳列。重衣料などは置いていない。左の売場は、バッグと靴の売場になっている。30ドル以上の商品はまったく置いていない。週末のお出かけ(パーティーやデート)では50~100ドル、通学用には30~50ドルで、商品提案がなされている。

 <品質、色合い>
 品質はわからない。さすがに、モーリシャス産のキャミソールや中国産のパーティードレスを買う勇気は、わたしにはなかった。もうすこし詳しく情報が欲しいのだが。どなたか、HPをごらんいただき、評価をしていただきたい。色合いと価格、コーディネートしたファッションを覗き見ることができる。
 イングの青井会長やハニーズの江尻社長は、アガシショップを知っているだろうか?
そして、『ベーシックアパレル』(ダイヤモンド社)を書いて桜井多恵子さんは、アガシをどのように評価するだろうか?