「SAP Retail Intelligence 2008」(08年10月16日(木)13:00~14:00)の講演レジュメを掲載する・テーマは、「競争優位を実現するための小売経営革新」である。主催は、SAPジャパン株式会社と株式会社ダイヤモンド・フリードマン社。場所は、ベルナール九段。小売業の未来について語るつもりである。
<レジュメ>
1 はじめに: マーケティングと流通イノベーションの歴史に学ぶ
・産業革命後の250年
・マーケティング革新の150年
・小売流通革命の100年
・ITサービス産業の50年
・農業社会 → 工業社会 → 情報社会 → 経験社会
2 経営環境の変化に対応する
・3つの環境変化
①資材、エネルギーコストの高騰
②消費者の環境意識の高まり
③少子高齢化 デモグラフィックスの変化
・ライフスタイルの創造
①日本人にとっての「豊かさ」の意味
②消費者民主主義 VS 貴族趣味の一般化
・2つの対抗概念 世界はどちらの方向に振れていくのか?
①グローバリゼーション? VS 地域社会の見直し
②IT情報化? VS 手触り感のある媒体を求めて
3 小売競争優位の源泉
・大きいことは良いことか?
チェーン小売業であることのそもそものメリットは?
事業規模と調整コスト
・絞込みの優位性
顧客密着と品揃え対応
・自社ブランドを持つことの意味
利益が出るPB、SPA(製造小売業)がすべてか?
例:しまむらとユニクロ
MUJIとトップバリュ
4 小売競争戦略はインフラと技術に従う
・デファクトの競争優位性
日本の小売業で、デファクトを握ることが
戦略的に決定的だったことはあるのか?
・電子マネーの効用
日本版顧客満足度指数WGの経験から
例:電子マネーの競争 RFの事例
・物流の改革
自社物流システムの優位性
太いパイプがすべてか?
・「地産地消」への適切な対応は?
野菜売場の「地産地消」と直売所の検討
消費者は変わった? 米国と日本
5 何のための「M&A」か?
・プラスの側面/一人勝ち
競争力の排除
調達力の向上
商品開発力の強化 →
・マイナス面
調整コストの高まり
ブランドイメージの希釈化
競争ドメインの喪失
・それでは・・・
6 おわりに