上海でマッサージをする際には、海部元首相御用達の「女女女足道」にて、この道20年のネイル・カッターをご指名ください

上海現地調査旅行の最終日は、4人でマッサージに行きました。個人情報に抵触するため、どなたと一緒だったかは開示できません。場所は明らかにいたします。というのも、そのお店のマッサージの技術、接客サービスは、ともにたいへんにすばらしかったからです。日本人のビジネスマンで上海を訪問するかたには、絶対にお勧めです。



 連れて行かれた場所は、上海のどの地区なのかはよくわかりません。案内役で上海在住のHくん(音楽関係)が、女の子たちの通訳をしてくれました。
 その店は、海部俊樹元首相が御用達の「女女女足道」という高級店でした。マッサージの最中にそのことを知らされて、まず感激しました。韓国の男性スターたちが頻繁にやってくるお店のようです。真偽のほどはわかりませんが、そのくらいのランクのようです。

 地震があったばかりの四川省や安寧省出身(上海人からするとすごい「田舎」なのだそうです!)の若い女の子たちが、わたしたちのマッサージを担当してくれました。
 ひとりひとりにH君がたずねたところ、年齢は20歳から24歳くらいの幅がありました。皆さん、素朴な感じがします。昨日入店したという四川省出身の子は、やたらと愛想がよく、朗らかでした。韓国の有名人や政治家、われわれ日本人男性には、その感じがとてもよろしいのではないでしょうか?
 「女女女足道」という店名は、日本人の直感では、いかにもあやしげな名前です。しかし、内容はとても健全なお店でした。

 われわれが選んだメニューは、足つぼマッサージでした。90分138元(2400円)。全身マッサージまで行くと、2時間半で240元。もう90分で充分です。日本だと10分で千円が相場ですので、どちらにしても安いのです。飲みに行く時間がなくなりますので、90分で自重しました。
 わたしの思いつきで、オプションで「爪切り」を頼んだら、おもしろことが起こりました。海部元首相の爪切りを担当したという職人さんが出てきたからです。これが感動モノでした。
 各自が10分くらい。マッサージをやりながらで、両足30元(500円)。足壷に比べると、案外高いのですが、手捌きはほんとみごとでした。

 長い間、わたしは左親指の爪の先が靴に当たって痛かったのです。普段はそうでもないのですが、長距離を走るとこれが最悪です。走り終わってランニングシューズ脱ぐと、とくにフルマラソンのときなどは、靴下の先が血で真っ赤に染まります。
 爪が肉に食い込んでいるので、圧迫されて血が流れてしまいます。何とかしたいと思い、自分では丁寧に爪を切っていたつもりでしたが、ネイルカッティングも技能の問題であることを、昨夜は実に痛感しました。

 日本人男性のために、年頃の中国人女性がマッサージの施術をしている部屋は、ちょっと怪しげな照明の暗い室内です。色黒の精悍な感じですが、からだつきはたぶん痩せたその職人のかたが入ってきます。
 この道20年のキャリアだそうです。いかにも職人といったその方は、ナイフのようなカッター(鋭利な彫刻刀)を取り出して、爪で余分に盛り上がった部分をきれいに削いでくれます。信じられない光景なのです。
 ある年齢以上の方は経験があると思います。年齢とともに爪は左右対称ではなくなっていきます。足の指の形もゆがんでいきます。それにあわせて、爪の形も湾曲していきます。爪の厚みは左右不均等、形もごつごつしてきます。
 ところが、ネイル・カッターの名人の手になると、わずか10分の施術のあとでは、左右の指が均等に、ゆがんだ爪が丸く整形されているのです。終わってから、足指の爪を見てびっくりしまた。

 百聞は一見に如かず。是非体験をしてみてください。
 さらに感動したのは、爪の表面をよく見てみると、表面をやすりできれいに磨いてくれていたのです。わたしの爪は、海鮮(水虫)でやや白く濁っていたのですが、どういうか、これがきれいなピンク色に変わっていました。