メディアから急な質問を受けることがある。簡単な質問であればその場で答えてしまう。考える必要があるときは、FAXかメールで質問を受けておいて、翌日に電話で回答するか、記者が研究室を訪問してくるのがふつうである。
今回は、「月刊テーミス」から、ソニーのクオリアについて、以下のようなメールをいただいた。締め切りの7日までには数日余裕がある。来週は学部ゼミでも議論するつもりである。HPへの訪問者でご意見があれば、電子メールをいただきたい。テーミス記者の回答にご意見を反映させたいと思います。
小川のアドレスは、<huko-ogawa@nifty.ne.jp>です。
法政大学 経営学部
教授 小川 孔輔 様 2003/07/02
テーミス編集部
大竹一平
前略
さきほどお電話した、月刊テーミス編集部の大竹です。お世話になります。
私どもの雑誌は、定期購読を中心にした雑誌で、政治、経済を中心に社会、
文化、教育、医療などを扱う総合誌です。今度、7月24日発売予定の8月号で
「ソニー『クオリア』の挑戦」(仮題)を企画しています。そこで、
小川先生の著書を読み、お話を伺いたいと思った次第です。お忙しいなか、
協力していただきありがとうございます。質問を考えましたので、
7月7日(月)中にお返事いただきたく思います。
草々
質問事項
①日本では、特に電化製品を中心に希望小売価格による「定価」販売が
なくなっています。
なぜこのように値下げが激しく行われるのでしょうか。
また、欧州では「大人のカルテル」といわれるように、
価格統制がうまくいっていて価格の暴落が食い止められていると
いわれますが、日本ではそれは無理なのでしょうか。
②日本の業界で、価格競争に歯止めをかけた業界はあるのでしょうか。
③たとえばエアコンにしても、この20年で価格は大きく下がりました。
最近はパソコンも価格を下げ始めています。ところが、自動車の価格は
相対的に下がっていないようです。なぜ自動車の価格は下がらないで、
家電の価格は下がるのでしょうか。
④ブランド戦略に成功した日本企業の1つであるソニーが、
新しく高級品路線「クオリア」の展開を始めました。
「クオリア」は、先生は今後どのような方向でいけば成功し、
どのような問題点があるとお考えでしょうか。
・こちらのスケジュールの都合で期間が短く恐縮ですが、
以上について、先生のお考えを7月7日(月)中に、
ファックスかメールでお返事ください。
分量は長くなっても構いません。