7日の朝方、インドとマレーシア訪問から帰国した。9日にはJFMA札幌セミナーで東京を留守にしたので、このHPを更新できなかった。やっと研究室のPC前にたどり着いた。インドのびっくりを一席。
久しぶりの新しく国で、おもしろい事件に出くわした。なんといっても、いままでになかった経験は、インドの講演(バンガロールのホテル会場)で、講演途中で停電に見舞われたことである。
講演に招待された「FLORA EXPO INDIA 2005」のセミナーで、わたしは二日目のセッション(花のマーケティングとブランド)の3番目に登壇した。当初は、わたしは一日目を希望していたが、リクエストは無視された。事前の約束では、11時半集合で、スピーカーとしては2番目のはずであった。実は、会場に到着すると、一週間前にホームページからダウンロードしたプログラムの内容と順番がかなり変更されていた。
わたしがそのことを指摘すると、私に何の連絡もくれなかった主催者(地元TV局、MediaTODAYのマネジャー)は、事も無げに、「それは、古いヴァージョンですね」。わたしが持参したプログラムを横目で見て、にやりと笑った。
第2セッションの最初の講演者は、イギリス人であった。午前中の第一セッションが長引いたのは、5人のインド人講演者が約束の時間(割当は20分)を守らずに、ひとり約40分話したからである。わたしの隣に座ったこのイギリス人紳士は、セミナーの運営にえらく腹を立てていた。第2セッションがはじまると、最初に登壇したのは、このピーウイック氏であった。なんと、彼はひとり50分をしゃべってしまった。実にゆっくりともったいぶって・・・
講演が終わった時は、13時半であった。これですでに予定時間を2時間オーバーしている。わたしは、久しぶりの英語のスピーチで、それでなくとも緊張している。インド人の司会者は、このイギリス人の振る舞いに、”Thank you for your raping over our seminar!” と対抗した。「すごい!植民地統治以来の怨念、英印民族戦争」とわたしは思ったが、わたしの出番もすごかった。
外気温は30度をはるかに超えている。会場のエアコンがフル回転で、300人前後がセミナー会場につめ込まれていた。二時間半遅れではじまったわたしの講演では、10分過ぎに突如として部屋が真っ暗になった。ブレーカーが落ちたらしく、完全な停電である。一瞬のことであった。最初の滑り出しは悪くはなかったが、やたらとのどが渇いた。もちろんプロジェクターは完全に消えてしまった。わたしはあわてたが、インド人の主催者は「いつものことです。少々お待ちを・・」と涼しい顔である。PCは大丈夫である。そのまま起動していたパワーポイントで、二分後に通常通りまた講演は再開できた。
結論。わたしはやはり国際的に活躍はできないな~。この程度で驚いていたのでは・・・。日本人らしく、ほぼ時間の約束を守った”25分の講演”が終わると、インド人が30人ほどわたしのまわりに詰めかけた。ハンドアウト(配付資料)が欲しかったからである。講演の最後に、「資料が欲しい方は、手元に統計とパワーポイントのコピーがあります。来てください」と話した。
主催者には怒られた。20人の講演者のだれも、資料等を準備してこなかったからである。何人参加するのか予測不能。しかも、順番はめちゃくちゃ。司会は、出たとこ勝負のセミナーである。しかし、明らかな事実はひとつ。インド人の花の生産者と輸出業者は、日本の市場を虎視眈々と狙っていることである。
つづきは、またの機会に。