ECHIKA(地下鉄表参道駅のエチカ)に行ってきました。

 寒空の土曜日(12月3日)、表参道に新しくできた地下駅内のショッピングモール「ECHIKA エチカ」に行ってきました。説明用に配布されていたリーフレットによれば、「駅」+「地下」=「エチカ」だそうです。



 地下鉄の車内広告や新聞でこのところ派手に宣伝していましたので、皆さんもお気づきのことと思いますが、「エチカ」は、JR東日本がはじめた「エキュート」(大宮と品川)の地下鉄=東京メトロ版です。
 午後の3時過ぎでしたが、イートインコーナーやkinokuniyaなど、地下街はとても混雑していました。見たところ、お客さんの割にはお買い上げは「?」だったようにみえましたが・・・実際はどうだったのでしょうか。食品などは、しかし、ずいぶんと売り上げていたのではないでしょうか?
 地下鉄の表参道駅(半蔵門線と銀座線の乗換駅)で、第一号のエチカがオープンした日(12月2日)に、偶然にも「チェーンストアエイジ」(ダイヤモンドフリードマン社)の企画で、JR東日本ステーションリテイリングの鎌田由美子社長にインタビューする機会がありました。そのときのインタビューの中で、エチカのことを話題にしてみたのですが、鎌田社長の最初の反応は、JRとメトロが持っている課題がまったく共通であるということでした。強調されていたのは、地下駅での配管の苦労、物流補給動線の確保、公共交通機関用に設計された施設に商業機能を付加する試みの困難さなどでした。
 今後、関西などでも私鉄ターミナル駅やJRの代表的な乗換駅では、エキュートやエチカのような「エキナカ・ショッピングモール」が続々と生まれてくると思います。そこでの課題は、当初は、JR東日本や東京メトロなど、”半官製組織”が抱えていた官僚制との戦いでした。しかし,今後は、半分公共性の高い場所を、どのように便利で魅力的な商業サービス施設に変えていくかの競争になっていくと思います。
 表参道駅のエチカについて言えば、改札内に、高級スーパーの紀伊国屋など6店舗、乗り換えのために通る改札外に、17店舗(一部はサービス施設)という配置になっています。大宮、品川エキュートと比べると、次の点が基本的に異なります。
 (1)改札の外にショップの多くが配置されている。
 (2)エステや美容院、ネールサロンなどのサービス施設が多い。
 (3)イートイン・コーナーに、フードコート(共用空間)を設けている。
 (4)全体的に空間としてはコンパクトである(やや圧迫感がある)。
などなどです。
 さまざまな制約がある中、エキュート同様に開業までの苦労が多々あったと思います。まずはおめでとうございます。