『社長はつらいよ』(光文社新書)の取材で、松井さん(良品計画/ 元社長・会長)のお宅を訪問することになった。わたしたちは、葛飾区在住のご近所さんである。昨日はわが家(高砂8丁目)から松井さんのご自宅がある奥戸まで、10分ほど自転車で往復することにした。わたしは十数年前に、月刊誌『販売革新』(商業界)で松井さんと対談することがあった。その後も、折に触れてメッセージを交換するようになっている。
最近では、拙著『ローソン』(PHP研究所)の中で、無印良品がファミマと袂を分かって、ローソンの店頭にMUJIコーナーができた背景についてコメントをいただいている。また、親しい社長さんたち(例えば、ロック・フィールドの創業者元、岩田弘三さんや、しまむらの二代目社長の藤原秀次郎さんなど)が共通の友人である。そのようなこともあって、拙著の中では松井さんご自身の「社長業」について、思う存分に持論を語っていただくことになった。
ご自宅でのインタビューは、午後15時から夕方17時半まで、「松井さん秘蔵」の講演資料を参考にしながら、インタビューは2時間半ほどになった。『社長はつらいよ』のインタビューで、これまでの最長記録である。
終わってからは、松井さんご夫妻と亀有にある焼き鳥屋さん(まかや)で楽しい会食になった。ご夫妻は、15年来のお馴染みさんらしい。創業25年の焼き鳥屋さんでの記録写真は、本日のインスタグラムで紹介することにしたい。インタビュー(奥様の珠江さんとの会話を含む)で得た逸話は、今年末に刊行予定の拙著で紹介することになる。
ここでは、事前にやりとりした交信記録(LINE経由)と、インタビューのメモ(PC経由)を公開しておきたい。これだけでも、かなり興味深い情報になっている。書籍のどこで、この会話を挿入しようかと考えている。松井さんは、キャラクターがユニークな元社長さんである(奥様の弁、笑)。
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Ⅰ インタビューについての依頼のPCメール(3月8日)
松井さん
こんにちは。小川です。
遅くなりましたが、拙著『社長はつらいよ』について、
企画のときに作った参考ファイルをいくつか添付します。
松井さんには、
①社長業の全体的なこと(本の企画書)、
②老舗飲食店の実態(事例と傾向)について、
③社長さんたちでご存知の事例を整理していただきたく。
1 「社長の「履歴」大研究」『新潮45』(2017年)
(『社長はつらいよ』第1章)
2 「下町の再興されたベルト工場」個人ブログ
(『社長はつらいよ』第2章) *送付済み
3 企画書(暫定版 2026年3月時点)
以下は、松井さんにお伺いしたいことです。
4 松井さんご自身の社長体験
*この件は、当初の予定にはありませんでした
(第5章の事柄について)
5 老舗飲食店の後継問題
*LINEで教えていただいた事例
全体的な整理のため
小川より
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Ⅱ LINEでの事前交信記録(1月28日)
(再編集2026年3月12日)
(松井さん)
社長の類型は良く分かります。詳しく観察していますね。途中で送信してしまいました。類型の中でも業績の良い順に並べると、①創業者、②娘婿、③2代目、④サラリーマン社長、最後に、⑤プロ経営者ではないかと思います。
(小川)
100%当たってます。ただし、①はサンプルが大きいので、分散も大きいですね。統計的には、②のパフォーマンスが高いことが知られています。それを。ケースで語るのが、第二部です。そして,豆腐業界で比較します。
(松井)
ハハハ。素晴らしいですね。社長として必要な資質は創業者マインドです。5つの類型の中で、創業者マインドを持った人が社長になれば恐らく成功します。ただ、日本には成功するための知恵があり、例えば、料理業界では娘に一番腕の良い弟子と添い遂げさせると上手くいく、ということでかなりの例を見て来ました。婿はよそ者なのと、駄目なら自分が外されるのでかなり歳を取るまで必死に頑張ります。サラリーマンでも創業者マインドを持った人が社長になれば成功しますが、料理業界のように確率されたセオリーがあるわけではないので、やってみないと分かりません。プロ野球の監督が組織を使えるかどうかも、やってみないと分からないのと同じです。出版を楽しみしています。
(小川)わたしにはない情報と知識を、さすが松井さんはお持ちですね。料理業界の事例など,話を聞かせてください。
(松井)
赤坂に津やまという小泉純一郎さんが足繁く通っていた和食店があります。娘が鈴木純子さんというのですが、歳はかなり離れていたのですが、函館の寿司屋出身の弟子と一緒になりました。彼女曰 く、同様の環境にある和食の名店の娘達は同じ悩みと環境の中にあると言っていました。
新橋に京味という日本一の和食店がありました。娘が2人いたのですが、一番腕の良い職人がいました。森健二と良います。大将の西さんは彼と娘を一緒にして店の京味を継いで貰おうとしましたが、森さんは学習院高校に通っていて彼女(後の奥さんで学習院高校の同級生で学習院大学に進学)がいたので断り、もりかわという和食の名店を起こしました。
こんな事例で宜しいでしょうか?
→ こんなわけで、ご自宅をインタビューで訪問することなりました。


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