「フローラル・イノベーション2023」(東京ビッグサイトの展示会)の初日。トップバターで、農研機構の大久保先生に、JFMAブースでミニセミナーをやっていただいた。大久保先生のご専門は、「花の効用」である。昨日は、ユリの香りのちがいについて、研究成果を発表していただいた。
わたしは、ユリの香りが苦手である。強烈な香りで、ときどき目がくらくらするからだ。かみさんはその逆で、ユリが大好きである。ユリの香りが得意でないことは、だから、かみさんにはふだんは黙っている。でも、そのことは何となくわかっているだろう。
昨日の解説ではじめて知ったことがあった。ひとつは、ユリも品種によって揮発成分がかなり違っているということである。カサブランカなどオリエンタルハイブリッド系の品種は臭いが強烈である。だから、好き嫌いがはっきり出る。しかし、鉄砲ユリなどの系統では、香りがそれほど強烈ではない品種もある。そのことを知って、すこしユリに対する偏見を改めてみようと思った。
もうひとつは、ユリの香りは、夜に出ることだった。そういえば、朝方に起きて、ユリが飾ってある玄関に行くと、香気が強烈である。寝る前は、それほどでもなかったはずが、朝方に強烈が臭いが拡散している。香気が夜の間に放出されるからだった。もともとユリの花粉に寄ってくる昆虫が、夜行性だからなのだろう。
ところで、展示会が終わった夕方5時半から、久しぶりにイブニングセミナー(懇親会)が開催された。東京ビッグサイト駅近くの韓国料理店を、JFMAの事務局が予約してくれていた。展示会に参加した理事たちを含んで、参加者は20人。
4年ぶりで、大っぴらに懇親会が開催できた。コロナ中はしばらく、なんとなくだが理事の皆さんには知らせず、こっそりと事務局周辺だけで宴席を設けていた。
さて、その席でわたしの正面に座ったのが、大久保先生だった。実は、前回にお会いしたときに、大久保さんがシリアスなランナーであることを知った。6年ほど前から走り始めて、年間にフルマラソンを2~3レースは知っているらしかった。マラソン談義で、ふたりして大いに盛り上がってしまった。隣に座っている前川さん(香川の鉢物生産者)や樋口さん(東日本板橋市場社長)などは、わたしたちのマラソン談義を聞いていて、きっとあきれ果てていただろう。
その席で、大久保先生について新しいことを発見した。というか、マラソン以外に、わたしと趣味が被っていることを知ったのだった。なんと、先生は「鉄子さん」だったのだ。マラソンを走りに行ったり、学会で地方都市に出張するとき、わざわざ鈍行を乗り継ぐことを知った。生粋の鉄道マニアである。
また、大久保先生は、素晴らしい「献血歴」をお持ちだった。わたしと同じで、「血を抜き取られる」のが大好きな人だった。これまで、献血手帖に100個のスタンプが押されているらしい。そのことを自慢げに話されていた。わたしは、20年前に「献血の趣味」は卒業していたのだが、先生の話でその昔の趣味を思い出した。
8時ごろに、宴会が終わった。別れる間際に、先生と3つの約束をすることになった。
(1)前川さんが住んでいらっしゃる高松(香川県)まで、「サンライズ瀬戸」(夜行列車)に乗ること。そして、丸亀で開催される「丸亀国際マラソン」のハーフを一緒に走ること。2024年ではなく、翌年の2025年2月4日開催日にである。
(2)10年ほど前にバリ島のアヤナホテル(旧リッツカールトン)にご一緒した樋口さんと、インドネシアの島まで、飛行機に乗っていくこと。最初は、ガラパゴスが候補地だったが、なぜかインドネシアの違う島になってしまっていた。時期は未定。
(3)20年ぶりに、先生と一緒に献血ルームに行くこと。笑
以上、韓国料理店で盛り上がった結果である。先生、いつか3つの約束を実現しましょう。