【柴又日誌】#141:ご近所の商店主さんに、小説本を渡して歩く

 小学館からサンプル本が30冊届いた。首を長くして待っていたが、それが3日前(9月27日)のことだ。翌日からは、本の執筆でお世話になった取材先のお店から、順に出来上がった本を配り歩いている。試し刷りのサンプル本が、そんなにたくさん届いたわけでもない。ごく近場の商店主さんから手渡して歩いている。

 

 最初に届けたのは、お稲荷屋さんの田中さんご夫妻だった。味吟さんは、わが家から歩いて1分のところにある。高砂7丁目郵便局に、13人分のサンプル本を持ち込んだあと、パープルのインクが乾かないうちに出来立てのご本をお届けした。

 皆さん、本を出版したときに、お世話になった人に献本するという習慣を知らない。これは、わたしたち学者さんのような仕事をしていると当たり前のことなのだが、ほぼ全員の方に、本の無償贈呈(献本という行為)はとても恐縮される。

 2番目に走って行った先は、鉄板焼きのHOKUHOKUだった。店長の坂西さんに本を渡すときに、少しだけ内容(第7章「天使の分け前」)を説明させていただいた。とはいっても、坂西さんには、先日書いた後日談(9月20日のブログ記事)のことを事前に話してあった。

 ちなみに、10月7日には、マーニー救出劇の中心人物、佐藤バイヤーを招いて、HOKUHOKUで「出版記念感謝の夕べ」を開くことになっている。これから先、毎日が出版祝賀会のようなものになりそうだ。

 

 3番目の献本先は、柴又帝釈天の参道にある草団子の「太和家」さんだった。エンボス加工した白い表紙の本を、エルダーの女性たち3人がめずらしいそうに眺めてくださった。何かあったらと思い、店主(息子さん)と思しき男性に名刺を差し出した。ふだん彼は店先で天ぷらを揚げているので、草団子の客であるわたしとは直接は話をすることがほとんどない。

 この日に限って、店主さんが直々に本を受け取ってくださった。この頃、ランナーのわたしに声をかけてくれることが増えていた。案の定、本を抱えてお店まで走って行ったときには、にこにこ顔でわたしを迎えてくれた。

 わたしは、いまや柴又帝釈天参道では、名物ランナーになってしまっているようだ。それはそうだろう、帝釈天の参道をサングラスのジョギングパンツで走るランナーは、大いに目立っているはずだ。

 

 明日の配布先は、『わんすけ先生、消防団員になる。』にも登場する消防団員のふたりである。

 午後12時から、第11分団恒例のBBQパーティーが、石川分団長の会社(石川生コン)の庭で開かれる。寿司ダイニングすすむの金井進一さん、鮨友の中松ご夫妻も参加する予定になっている。すすむさんと礼子さん(中松さんご夫妻)には、消防団に入団する前からお世話になっている。

 BBQパーティーには、本田消防署第11分団の団員17人が参加する。ふだんはあまり見かけないが、葛飾区議会の女性議員さんも参加するだろう。すすむさんが勧誘してきた新人団員は、ほとんどが参加者17人の中に含まれている。その場で、仲間たちに消防団の名前が付いた新刊書をお披露目できることになる。

 石川分団長さんには、簡単な贈呈式を行うつもりでいる。その後で、「花と緑」さん(お花屋さん)など、高砂駅の南口にある店舗に配本して回る予定だ。

 

 10月4日には、秘書の内藤のところに、最初のロット80冊が届くことになっている。LINEからとインスタグラムから直接受注したサイン本を、このロットから発送しようと思っている。お楽しみにお待ちください。

 アマゾンで事前予約している方には、発売日の6日から10日の間に、白い表紙に紫色のインクで印刷された本がデリバリーされると思う。