新年のアフターゼミに、青森から東北新幹線で、吉川純くん(みちのく銀行勤務)がやってくる。吉川くんは、大学院の卒業生で元小川ゼミ生だ。本日は、午後17時から、神田小川町2丁目(ギャラリースペース)で、アフターゼミが開かれる。ゼミ後の19時からは、隣のバーで新年会になる。
1月の発表者は、小平裕くん((株)サファミーCEO)と水沼啓幸くん((株)サクシード代表取締役)。
水沼君のテーマは、「事業承継モデル、ツグナラ(仮)」。「ツグナラ」は、サクシードが運営している「地域の経営資源を引き継ぎ支援するWEBプラットフォーム」の名前である。起案者として、現状の課題を話すことになっている。
吉川君はそのアナウンスを見て、自社との事業提携を考えて本日、上京することにしたらしい。
アフターゼミは、本日で7回目になる。わたしの退職後も、卒業生達に自分たちが抱えている事業課題を発表して、同期や先輩たちからアドバイスをもらえる場を提供している。ありそうで、なかなか実際にはない試みではないかと思っている。
アカデミズム(学業)もビジネス(事業)も、仕事は孤独である。若い学生のころは、それでも机のそばには仲間がいる。先生のわたしたちにも、研究室のドアを叩けば気楽に相談ができた。
しかし、いったん社会に戻ると、そうした機会はほぼなくなってしまう。だから、アフターゼミをわたしは、私塾のようなものだと思っている。現代版の「松下村塾」。いまや老境に達してはいるが、わたしが吉田松陰である。
大それた革命を起こすつもりはない。このアフターゼミは、イノベーションを起こす人材に対して、卒業後も支援するための孵化器である。だから、小川ゼミに関係なく、だれでも、わたしと学生時代に接点があった人は、自由に参加できるようにドアを開けてある。
厳密に言えば、法政大学の卒業生である必要もない。ここでは、自由な討論の場の提供を保証しようと思っている。
本日、もう一人のプレゼンターは、小平くんである。彼は、ちょっと変わったプロジェクトに携わっている。必ずや議論が盛り上がることはまちがいないだろう。
吉川くんは青森から、水沼君は宇都宮からやってくる。同期でもない。指導教授のゼミも異なっている。大久保先生と久保田先生が、この場にいたら面白いのだが。