次世代の花き生産経営のモデル:青木園芸、エフ・エフ・ヒライデ(フローラルイノベーション2022、開催2日目)。

 フローラルイノベーション2022の2日目。午前中は来場者が少なく感じたが、午後からは初日並みの混雑になった。JFMAのブースでは、「教えて!先生」のミニセミナーがいずれも満席になっていた。どなたかが言っていたが、入口にモニターを設置したら、通りかかりの来場者もブースに入りやすかっただろう。

 

 昨日は、「サステナブルな花生産」というテーマで、午後15時から、トークショーのコーディネーターを務めた。後半は、彦田さん(MPSジャパン)に、青木良平さん(青木園芸@南房総)と平出賢司さん(FFヒライデ@宇都宮)のコーディネーター役を譲って、わたしはコメンテーターに徹した。

 実は、わたし自身は、南房総と宇都宮の圃場をどちらも訪問したことがある。青木さんはコロナになる少し前で、平出さんの訪問は、5~6年前になる。FFヒライデさんは、MPSーABCの初期からのメンバーだった。青木さんは、今年から認証が出る予定である。

 セミナーのテーマは、「サステナブルな花生産」となっていたが、実質的には、中堅の花き生産者が取り組んでいる経営実態を知らしめるためのセミナーだった。

 

 2人とも40代で、第2世代の中堅生産者である。ふたりには、それ以外に3つの共通点がある。

1 経営規模:どちらも年商2億円+、

2 海外経験:花の国オランダと縁が深い、

3 直売・EC:奥さんがフローリスト。

 おふたりの取り組みを聞いていると、花の生業的な農家から「会社組織」に変わろうとしている意欲がうかがえる。

①DX(デジタル・トランスフォーメーション)を通して、仕事をシステム化している。

②従業員の働きやすさを重視している。

③消費者の情報を直接取りに行っている(直販やSNSを駆使)。

 

 彼らの経営のやり方は、次世代の農家の一つのモデルになるのだろうと思った。会場はほぼ満席で、約60人の聴衆が座っていた。

 特徴的なのは、セミナー会場で、若手の生産者や中間流通を担う第二世代の経営者予備軍がいたことである。セミナー会場の入口で、複数の若者がわたしに名刺を差し出して挨拶してくれた。愛知県渥美の二世生産者、名古屋の花輸送会社の若手社長、札幌の卸会社の後継者などである。

 青木さんと平出さんのプレゼンから、彼らがたくさんのことを学べたのではないかと思う。つぎの機会に、彼らがフローラルイノベーションのセミナーに登壇してくれることを願っている。