以下は、来年度(2008)の通信教育「商業論」(新テキスト)の出題である。発表は4月なのだが、ここで前もって発表してしまうことにする。どちらの問題も、テキストは、フィスク他の『サービス・マーケティング入門』法政大学出版局である。
なお、コラムは、本HPの<Research&Reports>からの引用である。設題にチャレンジして、その答案をメールアドレスに送っていただければ、わたしみずからが採点をいたします。
<設題1>
以下の文章(コラム)は、小川孔輔(2007)「エキナカ店舗の立地・顧客特性:客の流れが速い、時間がない、待てない、そして、売り場は狭い」『チェーンストアエイジ』(12月15日号)からの抜粋である。コラムを読んだ後で、以下の<問1~問3>に答えよ。
問1: サービス提供産業としての「エキナカ」ビジネスの特徴をまとめよ。
ただし、どこかで必ず、サービスの用語(劇場アプローチ)を用いること。
問2: 「イールドマネジメント」の観点から、「エキナカ」(とくに、惣菜、
スイーツ、レストラン・飲食業)のマネジメントをどのように改善すべき
だろうか?百貨店(デパ地下)や駅ビルとの違いを考慮して答えよ。
問3: あなたは東北新幹線で大宮駅から秋田行きの「こまち」に乗り込もうとしている。いま、「エキュート大宮」(知らなければネットで検索するか、以下の参考文献を読んでみること)いるものと仮定しよう。発車までの待ち時間は20分だけある。新幹線の中で食べるためのお弁当(パン類)を買おうとしている。さまざまな種類のショップ(60~70店舗)があるが、そうした状況にある顧客として、彼らにどのようなサービスをあなたは要求するだろうか?要求するポイントを優先順位をつけて列挙せよ。
*参考文献:鎌田由美子他(2007)『私たちのエキナカプロジェクト:ecute物語』かんき出版
<設題2>
以下の文章は、『ダイヤモンド ホームセンター』(2007年夏号)からの依頼原稿、小川孔輔「モノばかり溢れてコトのない日本市場では、高い粗利益の住関連小売業は成立しえない!」(2007年10月号)である。以下の問1~問3に答えよ。
<問1>サービス業という観点から見て、日本のホームセンターに欠けている視点は何だろうか? ホームセンターを知らないひとは、住宅関連小売業チェーン(ニトリ、フランフラン、IN THE ROOMなど)を想定してよい。
<問2>「ホームセンター(住関連専門小売業)」にとって、「接客」は必要だろうか? もし必要だとしたら、そのようなタイプの接客だろうか? 具体的に述べよ。もし必要でないとしたら、それはなぜだろうか? 理由を述べよ。
<問3>サービスの提供システムから見たとき、日本のホームセンター(住居関連小売業)は、新興のホームファーニシングの「ニトリ」や「フランフラン」に競合として勝負で負けているといわれている。その理由は、皆さんはどのように説明するだろうか?