「スターフライヤー」の強さは、ブランディングとオペレーションにあり(@CSフォーラム)

 JCSI(日本版顧客満足度指数)で、「スターフライヤー」(国内長距離交通部門)が二年連続トップになった。指数そのものも高いが、2010年度と比べて得点の上昇幅が大きい。本日、TKP東京駅ビジネスセンターで「CSフォーラム」が開催される。その際に、スターフライヤーの強さを解説する。



 スターフライヤーのCS(顧客満足度)は、2010年の73.7から、2011年は76.7に上昇した。口コミを除く5指標では、すべて大幅な上昇である。とくに継続利用を表す「ロイヤリティ」の伸びが大きい(61.5→66.0)。二位の「エア・ドゥ」との差は、さらに開いている。

 スターフライヤーの強さが、際立っているのは、ブランディングとオペレーションに分解して説明できる。意識的なブランディングは、2004年ごろに始まったようだ。機体や設備を「黒」(高級感を意味する)に統一されており、内装(シートなど)がゆったり作られている。
 わたしどもの業界人、花屋のカリスマ・東信(あずま まこと)を推奨人に起用している。各分野の人選では、知る人ぞ知るプロフェッショナル(青木カレン、松井龍哉など)を配置しているのがおもしろい。
 ビジネス路線だからこそなのだが、これもブランディングの一環なのだろう。結果として、「専門家集団が利用する航空会社」というブランド連想がうまく機能している。

 オペレーション面では、新北九州~羽田間に路線便を絞っていることである。早朝便と深夜便でのサービスも特徴である。当初は搭乗率が低いことに苦しんだようだが、いまは70%~80%を超す搭乗率を維持している。
 第二地方空港だが、後背地の人口は、いわゆる「地方空港」ほど少なくはない。都市圏(博多、福岡、北九州)へのアクセスもそれほど悪くはない。集中的な中距離運航(一日12便)が、オペレーションの効率を高めている。
 それがマーケティング活動と連動しているところが、スターフライヤーの強みを強化している。詳しくは、本日のセミナー(第一回CSフォーラム)にて解説する。