【祝】法政大学、箱根駅伝のシード権獲得おめでとう!

 今年の法政大学駅伝チームは、予選会もぎりぎりの突破だった。だから、本番の評価はイマイチだった。しかし、往路の1区~4区まで、一桁の順位で襷が次走者に渡された。山登りの5区では、順位を4つ落としたものの、復路に期待が持てる走りだった。派手さはないが粘り強く走る学生が多かった。

 

 復路の山下り6区で、一年生の武田君が区間2位(通過順位11位)で走り切った。この走りが、法政の最後の逆転劇につながった。新入生で区間58:40は、初出場のとしては立派な記録だ。来年にも大いに期待がもてそうだ。

 そして、目立たないが、立役者は9区のキャプテン清家君ではないだろうか?区間順位こそ8位(1:09:22)だが、上位校走者のタイムと比べても遜色がない。その粘り強い走りが、最終10区、川上君の逆転劇につながった。

 10区に入ってからも、10位帝京の走者(西脇君)がどんどん先に行ってしまう。11位で川上君に襷がリレーされた時点で、法政と帝京の差は51秒。この時点で、今年もシード権の獲得は無理だろうと思ってレースを見ていた。

 

 史上最速で総合優勝した青学は、もちろん一位でゴールのテープを切った。圧勝だった。その後は、テレビ中継は青学の胴上げを長々と映していた。3位争い(駒沢、東洋、東京国際)が熾烈なのに、テレビカメラはまだゴールを目指して走っているランナーの姿を追いかけない。

 こりゃまずい。駒沢と東洋のデッドヒートが映像では見られない。そして、シード権争いに絡んでいるはずの法政のオレンジ色は、テレビの中継からは完全に消えてしまっている。15KM地点付近の第10走者の走りを見て、法政が10位の帝京に追いつくのは無理と番組のディレクターが判断したのだろうと思っていた。

 ところがどっこいである。ゴール地点から1KM手前で、「謎の逆転劇」(映像が残されていないので、何が起こったのかわからなかった)は起こっていた。突然、青学の優勝インタビューからテレビ画像が切り替わったときには、すでに東海のランナー(吉富君)の先を法政の走者(山下君)が走っていた。いったいどこで抜き去ったのか?その瞬間を見たかったのに、、、

 うれしさ半分だが、カメラワークのまずさは責められても仕方がないのでは?法政が東海を抜き去る映像は、どうやら残っていないらしい。 

 

 とはいえ、奇跡的に、法政大学はシード権を獲得できた。坪田監督の選手起用と、学生たちの粘り強い走りのおかげである。ここ数年は、予選会からの勝ち上がりで本戦に出場していた。しかも、勝ち上がりのタイム(順位)もぎりぎりだった。

 天が法政に味方したのだろう。帝京を追っていたのに、棚ぼたで東海が落ちてきた。法政大学関係者にはうれしい最終結果だったが、逆に東海大学の最終ランナーは気の毒でもあった。

 青山学院は最後まで強かった。それに比して、事前の下馬評が高かった早稲田と予選会一位の明治はシード権の圏外に沈んだ。それからすると、法政の健闘は称えられてしかるべきだろ。選手諸君、お疲れ様。ご苦労さんでした。