【個人レポート課題#3 】「True North リーダーたちの羅針盤」から:3名の優秀作品(S評価)

 第3回の個人レポート優秀者は5人でした。うちの3人の方からファイルをいただきました。それぞれの方から、課題について個人的な感想も戴きました。教員のわたしにとっても、今回は思い出に残るレポート採点でした。各人の生き方や考え方を知ることができたからです。Smile&Sexyで前向きにかっこよく生きてください。

 

20W0121 新家 彰

 

ビジネスイノベーター育成セミナー  

  True North演習レポート

 

Q1 誰のどのようなできごとや経験に影響を受けたか?

 現在勤めている会社の会長に最も影響を受けた。彼はリーダーの職制が上がるほどに部下が自分に対して常に本当のことを話してくれる環境整備が重要と話しをしていた。リーダーになると現場で起きている真実が伝わりにくなる。伝わるときには既に遅いことが多い。その為に、日頃から積極的に部下の意見を聞く姿勢を見せていた。私が新入社員からの上司であるが、彼には現場で起きている都合が悪いことも実際に情報として伝わっていた。話を聞き過ぎることに反対の役員も沢山存在したが、彼は自分の信念と貫いていた。私も、彼に影響を受けて部下が話しやすい環境整備を行っている。

 

Q2 リーダーシップを育てる上で得た最大のインスピレーションは?

 日々、部下と何気ないコミュニケーションをとることである。部下はリーダーの自分が考えている以上に私の一挙手一投足を見ていること、そして、その言動によって彼らのモチベーションが大きく動くことに気付いた。その為に、一日に必ず一言は声をかけることを実行した。また、業務ストレスが強い状況にある部下が退社する時には一声かけて退社させるようにした。定時面談時や自己申告書などに、これらの私の行為により助けられたとの話や記載が何度かあった。今後とも続ていきたいと考える。

 

Q3 過去の失敗や失望は教訓になっていますか?

 20代から30代前半で会社のエースと呼ばれ、30代半ばに中核事業の責任者として異動、そして挫折した経験がある。エースの時代は出来ない人の気持ちが分からずに常に強者としての発言をしていた。挫折を経験したことにより、出来ない人や弱い立場にある人の気持ちを理解することができるようになった。例えば、会議で意見が出ない部下は、この環境では発言できないが、環境を変えれば、新しい発言やアイディアが出てくることが何度もあった。チームには自己主張が強い社員や発言や行動に慎重な社員など様々なタイプが存在する。True Northで、ディック・コバセビッチが話していたように多様なスキルの持ち主が強いチームには必要であり、彼らを最大限に生かすことが重要であることに気付き、現在も実行をしている。

 

 True North第一章で多くの成功した経営者の羅針盤を知ることができた。そして彼らも一生をかけて自らの羅針盤を構築していることを理解した。

私自身はもちろんリーダーへの成長中です。「自分らしく」、そして、信念をもってリーダーになる修行を続けていきたいと考える。

以上

 

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2021年1月9日

レポート課題「あなたの人生経験と本物のリーダーへの旅」

(True Northリーダーたちの羅針盤)

西川雅明(20w0122)

 

1) これまでの人生経験を振り返ってみて、誰に、どのようなできごとに、どのような経験に、自分自身と自分の人生は影響を受けたと思いますか。

 

私は、私のまわりにいた視覚障害、聴覚障害をもつ人たちに影響を受けました。その後私が、福祉を勉強して、いまこうやって障害者就労にかかわるコンサルタントを目指しているのも、すべて彼らの影響です。障害をもつ人たちと長くつきあい、彼らの困難とそれを乗り越えようとする力を感じる経験を通じて、こうした考えを抱くに至りました。

 

2) リーダーシップを育むうえで、これまでの人生経験から得た最大のインスピレーションと情熱は何でしたか。

 

障害者のなかには、残された機能に磨きをかけて、通常では身につけられない能力を開発する人がいました。障壁に向かう姿勢、モチベーションの高さが、そうさせているのだと感じました。もちろん諦めてしまう人もいます。しかし、それは障害を持っていない人についても同じです。どんな集団のなかにも、困難を乗り越えようとする人と、そこに至らない人がいます。あるとき気づいて乗り越える姿勢に転換する人もいます。姿勢の違いは障害の有無とは無関係です。

しかし、障害者に対する一般的な概念は、まだステレオタイプの域を出ていません。人間がもつ本質的な能力や姿勢が正当に評価される社会を作りたいというのが私の情熱です。そしてその実現を考えることで、自分自身のリーダーシップは身についてきたのだと思います。それはまだ、未熟なものはありますが。

 

3) 過去に経験した失敗や失望のせいで今でも、何かしら手かせ足かせを感じていますか?それともそれらを見つめなおして教訓を引き出していますか?

 

私は、生計を営んできた自分の本業(大きな法人に帰属する組織人)では、特に抜擢されるような人事上の取り扱いを受けたことはありません。組織のなかでも、そこそこのポジションで定年退職を迎えました。自分と同レベルと感じていた同期生が次々と昇進するなかで、悔しさを感じたことは何度もあります。

しかし、既述のように障壁を乗り越える姿勢をもつ障害者を身近に感じながら、自分の使命は、組織内の自分のポジション獲得ではなく、社会のなかで評価されていない人たちが正当に評価されるよう環境を整えることに力を注ぐべきだと転換しました。これが私の見つめなおしです。多くの人に実情を知ってもらうことで正当な評価は可能になると思っています。

 

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最終課題:「True North」よりリーダーシップ経験の検証

20w0111 木村 篤

 

1. 自分の人生はどのような経験に最も影響を受けたか。

 自分は海外と縁があり、留学、バックパッカー、海外営業、駐在と様々な海外経験をしてきた。このような人生を歩むきっかけとなったのは、小学生の頃に母が毎日聞かせてくれた英語の歌のカセットテープだったと思う。英語の発音とメロディーがとても好きで、毎晩寝るときに聞いていた。それで英語が好きになり、いつかは英語を使って働いてみたいという思いになり、実現に至ったと考えられる。今後も中小企業診断士として、多くの企業の海外進出の支援に携わっていきたい。

 

2. リーダーシップを育む上で、人生経験から得た最大のインスピレーションと情熱は何か。

 小売業の海外店舗運営をしていた時、私は店長の役割をしていた。出稼ぎ外国人を労働者として管理しなければならなかったが、彼らは日本人ほど起点を利かせて働くことができない。私は強引とも言える方法で無理やり指示をしながら従業員を動かしていたが、なかなか思うように動いてくれなかった。そんな中、ある人から、外国人が働く理由は、日本人とは異なるのだと教えられた。彼らは完全にお金のために働いている。仕事から得られる成長や喜びといったものを感じるのは稀だと。それから私は彼らが何を目的に働いているのか、彼らの暮らしや人生観はなんなのかを理解することを始めた。そして彼らと兄弟のように接することで、チーム一丸となって働いているという喜びを共有し合った結果、自ら進んで仕事の提案をしてくれるように変わっていった姿を見ることができた。国が変わっても、嬉しいと思う感情や悲しいと思う感情は世界共通であるはずだ。

 

3. 過去の失敗や失望で手枷足枷を感じているか。そこから教訓を引き出しているか。

 専門商社で勤務していた時、ある企画のリーダーを務めたが、正直自分でも企画自体が納得できるものではなかったが、会社の方針で進めることになった。そのような思いのままPDCAを回して行っても、中身が薄く、チームのモチベーションが低いままであった。結果、思うような成果が出なかった。

 サラリーマンとして、会社の方針に従わなければならない反面、特にリーダーは自分がその企画に納得した上で進めていかない限り、十分な成果を出すことは難しい。もし腹落ちしない何かがあるのであれば、企画が始まる前に会社ととことん突き詰めて話をしなくてはならない、それがリーダーとしての最初の仕事なのだということを思い知った。

 自分の物差しを持って世の中を判断し、自分を信じて発言していける、自分らしさを全面に出していける強さが欲しい。