【柴又日誌】#28: 浴衣で近所のお寿司やさんへ

 かみさんとの約束を忘れかけていました。下町の新居に移ったら、浴衣で近くのお店に食事に行きましょうね。本日は台風一過。浴衣が着れるぎりぎりの天気です。約束実現のため、高砂の寿司やさんまで、夫婦して浴衣で出かけることにしました。かみさんのお仲間さんのおふたりが、わが町を訪問することになったからです。

 

 この街に住むようになって2年が経ちました。この間、近くで行きつけの店が何軒かできました。鉄板焼きの「HOKUHOKU」、イタリアンバルの「ナルバル」、そして踏切を渡って駅の南側になりますが、「寿司ダイニングすすむ」。4月以降は、コロナ禍で地元の飲食店が営業中止に追い込まれていました。

 もっともきびしい環境にあった4月から6月にかけて、ご贔屓のこの3軒についてはテイクアウトに協力させていただきました。地元の飲食店で商売を途絶えさせてはいけないと思ったからです。7月に入りコロナが少し落ち着いてきてからは、どの店も通常営業に戻りました。今度は家族や友人のみなさんと、順繰りに食事に回っていました。

 HOKUHOKOはかみさんと、ナルバルは息子と食事で応援に出かけています。寿司ダイニングすすむさんには、友人たちを招いて宴席を設けるようにしてきました。本日の4人の食事もその延長線上にあります。

   

 寿司ダイニングすすむさんの店名は、店主の「すすむ」さんに由来しています。イトーヨーカ堂の高砂店から歩いて数分のところにお店はあります。若いころ、すすむさんは、カリフォルニア州のロサンゼルスでお寿司を握っていたようです。英語とスペイン語が話せます。なんとなく親近感がわきます。

 先日も、店の奥(お座敷)から、英語の会話が聞こえてきました。すすむさんに尋ねると、「テレビによく出ているアメリカ人がふたりで寿司を食べにきているんです」とのこと。下町のすし屋で、なんの気兼ねもなく英語で寿司がオーダーできるのはめずらしいのでしょう。

 すすむさんには、わが家のふたりが浴衣で行くことは伝えてありません。どんな表情で、わたしたちを迎えてくれるか。サプライズの訪店が楽しみです。わたしたちのお仲間ふたりにも、下町のすし屋に浴衣で行くことは知らせてありません。夕方の時間がわくわくです。