「本日の日経のネットニュースの田中陽編集委員の記事の中で、先生のコメント載ってました」というメールが現役の大学院生(山下さん)から送られてきた。昨日の午前中のことである。先週の金曜日(8月14日)に、「しまむらとヤオコーのことでコメントいただきたいのですが」というメールを田中さんからいただいていた。
出かける直前だったので、翌日(8月15日)の昼ごろに電話をいただくことにした。翌日に、田中さんと話した内容が一週間後に記事になって『日経新聞(オンライン版)』に登場していたわけである。記事には、ワークマンの土屋哲雄専務のコメントも一緒に掲載されていた。ごく親しい「お友達たち」によるまとめ記事である。
署名記事のタイトルは、「「ポツンと」系小売業の強さ コロナ禍で際立つ」
(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62754130Y0A810C2I00000/)。この話のほとんどが、田中編集委員とわたしが30分の電話で喋った内容である。前もって準備していたかもしれないが、田中さんが全部を自分で考えたように書いている。ワークマンから始まり、ユニクロやニトリ、西松屋は一緒に電話で喋った展開である。「地方から出てきたロードサイド店(単独店)がなぜ強いのか?」という二人の会話を記事にしたわけである。
大学院生向けに「マーケティング論」の授業用にLINEがあるので。学生たちには、記事には書いていないことをLINEで説明してみた。
「ヤオコーの強さは、ヨーカ堂のような大手の量販店から立地的に逃げまくったからです。畑の中や山の中に店を作ったのはしまむらやコメリも同じです。実は、空白地帯なんです。例えば、ヤオコーでも、コロナで好調な店舗は、群馬の中之条店のような田舎立地。東京に近くなるに従って業績が悪くなるのは、ローソンさんでも同じでした。セブンがコロナのウイルス拡散であまり売り上げが落ちなかったのは、住宅街の近くに店舗があったからです。別にマネジメントがうまかったり、商品力ではありません。ファミマやローソンとは、単なる立地の違いです」(小川)。
ちなみに、わたしのブログには、つぎのような記事が載っている。埼玉県出身の企業を擁護するブログ記事である。もともとが「しまむらやヤオコー、日高屋などの企業がなぜ成長でききたのか?」を要因分析したものである。ダイヤモンドオンラインの記事の孫引きになっている(https://www.kosuke-ogawa.com/?eid=3501#sequel&gsc.tab=0)。
厳しい環境にある組織や人間にこそチャンスがある。逆張りが必要ですよ!との教訓である。