停電が原因らしいのだが、昨日は、朝から京成線(押上線)の上り電車が不通になった。仕方がないので、金町線で金町駅に出て北千住で乗り換え、つくばエキスプレで秋葉原まで行った。午後2時半から、調査会社のインテージで打ち合わせがあったからだ。そのあと、午後4時からはJFMAで定例の理事会があった。
理事会が終わって、一時間だけイブニングセミナー(懇親会)に顔を出して早めに帰宅しようと思った。夏休みに入って、神戸から孫の紗楽(さら)が遊びに来ている。高砂の家では、孫たち三人が夕飯を食べている。早めに夕食に加わろうと帰宅を急いだ。
市ヶ谷駅から総武線に乗って浅草橋で降りた。営団地下鉄の浅草線に乗り換え、ホームで下りの電車を待った。ところが、いつまでたっても電車が来ない。午前中の遅延の影響がまだ続いているらしかった。
ふと、下りホームの電光掲示板(列車案内表示)をみると、英語でテロップが流れている。”coming soon!”、え??
ふだんならば、下りの掲示板には「18:56分発 印旛日本医大行」とか、「19:00分発 成田空港行」と表示がされている。電車が大幅に遅れていて、下り電車の到着がいつになるかわからからなのだろう。
このごろは、浅草線でインバウンド客をたくさん見かけるようになった。なので、英語や中国語での表示はごくふつうのことになっている。学校で習った”coming soon”の文字通りの意味は、「(電車は)すぐに来ます!」のはずである。ところが、掲示板の案内とはちがって、下り電車はなかなか来ない。
そうか!来るはずがないのだ。納得である。”coming soon”は、映画の上映では「近日公開」の意味である。出版業界の用語では、「近刊」の意味で「カミング・スーン」を使用する。しかし、昨日の場合は、「蕎麦屋の出前」なのである。つまり、「なかなか来ませんよ」の意味である。期待しないで、ゆっくりお待ちくださいの意味なのである。
というわけで、列車が遅延したおかげで、”coming soon”の新しい使用法を覚えてしまった。