トランプ現象? 首都高の閉鎖、ネット通信の遮断

 今朝から、わたしのところに送られてくるメールが受け取れていない。両国付近に住んでいるひとからなので、トランプさんの大相撲観戦@両国国技館と、安倍さんとのゴルフプレイ@千葉のためかもしれない。そんなことって本当にあるかと不思議な気もするが、何人かの企業人から、首都高が閉鎖されたり、電車が遅れて困っているという嘆きを聞いた。

 

 テロなどを警戒する向きには、ネットの遮断がもっとも効果的だろう。仲間と連絡が取れなくなるからだ。ということは、自由主義の国でも、ネット経由で情報を統制・遮断しようと思ったら、それは簡単にできるのだということだ。

 もしも両国近辺のネットワークが政府によって一時的に遮断されたとなると、その事実が証明されたということになる。大手通信会社(日本ではNTT)を使って、ネットワークをコントロールすることは可能だろう。何時から何時まで、一般のネットワークシステム上を流れるメールなどを一斉に止めることができたとしたら。

 いま、わたしのメールシステム上で、受信できたメール数を数えてみた。3日前の記録と本日の記録の比較である。通常も週末はメールが少ないが、昨日と本日は異常なくらい受信できたメールが少ない。葛飾区は両国に近いからだろう。

 24日(金)=22通、25日(土)=2通、26日(日)=2通である。それも日曜日に受信したのは、午後7時を過ぎてから。どうやらネット情報は管制されていたらしい。

 

 わが家では、年に2度しかテレビをつけない。それ以外はテレビ番組を見ないのでわからないが、ニュース番組はトランプさんの行動を逐一報道しているのだろう。政治的なプロパガンダには興味がない。時の権力者は、メディアなど簡単に操作できるというわけである。大衆もそうしたメディアに迎合しているに見える。まるで芸能人のように、トランプさんと安倍さんを追跡している。

 もしかすると今回のトランプさんの日本訪問については、大手の広告代理店などが背後にいる気配を感じる。SNSとマスメディアのアクセスデータを詳細に分析して、大衆(マス)と特定の利害関係層(ターゲットグループ)を情報操作方法などを研究している可能性がある。おそらくは、官邸やメディアからのメッセージの発信まで計画しているのだろう。

 

 いやな時代になったものだ。グローバルな情報ネットワークの普及と自由化は、人々を開放するというのは夢物語になりかけている。情報の自由な発信は、明らかに制限されかけている。共産主義社会でも自由主義社会でも、つまるところメディアを制するのは権力を握っている人間たちだ。

 情報による人民の支配はむずかしくない。情報ネットワークをコントロールする権力を握ることも、いまや難しいことではない。フェイクニュースは、発信者が「フェイクでない」と言いきれれば、それは嘘八百にはならない。メディアの信頼性は、いまや地に落ちているかもしれない。

 その世界にいる人々は、きっと真実を知っているにちがいない。でも、それは明らかにできない。自身の利害と密接に絡み合っているからだ。笑い事ではなく、下手をすると消されてしまうかもしれない危惧を感じることもあるだろう。