NOAFの秋葉原プロジェクト@福島屋(仮称)、始動する。

 不思議なもので、同じパターンの出来事が連鎖的に続くものだ。先週末から、ここ1年ほど沈滞していたプロジェクトが動き始めている。例えば、NOAF(農水省生産局)の「農と食のネットワーク」)やしばらく中断していた執筆活動(JCSI本や坂本本)など。NOAFは、2年前に組織はできたが、プロジェクトも支援セミナーも動きが鈍く、資金も集まらず苦戦していた。

 

 何事もそうだが、うまくいかないときでも我慢が肝心。NOAFの新プロジェクトのひとつが、ようやく動き始めようとしている。仮に、「福島屋あきばプロジェクト」と呼ぶことにしよう。福島屋(本社:東京都羽村市)の福島徹会長(NOAF副代表幹事)が、福島屋の秋葉原店(2017年開業、店舗80坪、バックルーム85坪)と店前の通路スペース(幅6M×長さ70M)を実験的な空間として提供することを申し出てくれた。

 福島屋の秋葉プロジェクトを、「わがゼミ生のフィールドワークとして取り組んではどうですか」と福島さんに逆に提案してみた。昨日、法政大学の小川ゼミに福島さんをご招待して、秋葉プロジェクトについて説明をしていただいた。学生の発想から、店舗コンセプトをスクラッチから考えたり、斬新な商品やサービスのアイデアを学生に任せてみることを約束していただいた。

 

 具体的には、ゼミ生全員で、つぎのことに取り組んでみることになった。

(1)12月12日(夕方17時半から)、福島屋秋葉原店訪問、

(2)それまでに、福島屋羽村店と六本木ヒルズ店を視察する(各自で)、

(3)福島徹さんの著書を読んで、感想文を提出(締め切りは、1月9日)、

 

 なお、福島会長から学生への説明は、ほぼつぎのような内容だった。福島さんは哲学的に話すので、学生たちが福島さんの言葉を一回で理解できるとは思えない。そこで、確認のために、わたしが短いメモを残しておく。

 

(1)福島屋は東京都羽村市に本拠を置く、ローカルの食品スーパーマーケット。現在5店舗(羽村、立川、大崎、六本木、秋葉原、2020年には虎ノ門店を開業の予定)、

(2)三位一体(生産、加工、販売)型のビジネス、すなわち「食のSPA(製造小売業)」を志向している。

(3)農業分野に深く関わっていること、食を通して人々の健康と環境を守ることを企業理念として掲げている。

(4)「美味しさ」と「食の安心・安全」、「健康に関連する食べ物の機能性」(具体的には、硝酸対窒素が許容量を超える農産物は扱わない)を同時に追求している。

(5)福島屋のマネジメント・スタイルは、自社の外部組織とうまく連携することに重点を置いている。

 

 こうした企業理念を小売りビジネスで実現するために、今回はNOAFのプロジェクトに対して、秋葉原店を「実験場」として開放することにした。NOAFの代表幹事であるわたしは、ゼミ生と一緒に「秋葉プロジェクト」にコアメンバー(ダブルリーダーのひとり)として関わることになる。

 NOAFの参加メンバーは、福島屋の秋葉プロジェクトに自由に参加を申し出ることができる。生産者農家も、加工業者も、小売りサービスメンバーでも、どの立場からでもオープンになっている。学生たちと共同でアドバイザーとしてプロジェクトに参加することでもよい。