トップインタビューは、シリーズ最長不倒時間を達成してしまいました。10時にはじまり、昼過ぎの13時10分まで。対談は3時間10分。青森県の七戸で暮らしていた藤澤少年が、東京の目黒に転校したところで1時間が経過。都立園芸高校のワンパクな青年がFAJ(前身の東京日観)に就職したところで1時間半。その先はどうなることやら、、、
終わりそうにないインタビューを、途中で無理やり中断させてしまいました。そうでもしないと、藤澤社長もわたしも、お昼が飛んでしまいそうだったからです。
もっと聞きたいなと残念に思いながら、「これ以上続けると申し分けないからなあ」がその理由でした。藤澤さんがお嫌でなければ、一度、夜の会食をご一緒したいと思いましたが。それも口に出せず、、、
流通センター駅からモノレールに乗ったら、帰り道で短い携帯メールを受け取りました。事務局の野口弥生さんからでした。「先生、絶対に記事が出る前に、ブログには先走って書かないでくださいね!」とくぎを刺されました。記事が出るのは、秋口にかけてです。ずいぶん先になります。
というわけで、インタビューの内容は書かないようにしますが、ここで藤澤さんの人柄などについて述べるのは許してもらえますよね。
わたしが驚いたのは、とにかく藤澤さんはどんなことを聞いても、場合によっては、ちょっと失礼と思われる質問でも、絶対に嫌な顔をしないことです。基本的にネアカな性格にお見受けしました。周囲のかたの評判も、わたしが知る限りではそうです。すべての質問に、時間をかけてじっくりと丁寧に答えてくださいました。
いままで、花業界だけでなく、たくさんのインタビューを経験しています。でも、こんなに気さくで丁寧なひとは、いままでに見たことがありません。大きな卸市場の社長さんなのに、偉ぶったところがまったくない方でした。
連続3時間を超えるインタビューで思うのは、「この人は、自分の手柄を部下の功績にするひとなのだろうな」でした。そういう強烈な印象をもってFAJを後にしました。
野口さんに制止されそうですが、フライングして「藤澤語録」をふたつほど紹介します。その他にも、たくさんありそうです。部下の方はご存知のようですが、まちがっていたらご指摘ください。
1 お母様の言葉として、、
①「商売するなら10分前に行け」
この言葉は、商売をする人には鉄則ですよね。藤澤さんは、会社(仕事場)でごみを拾ったり、自宅近くの高速道路わきを緑化したり、ボランティア(奉仕)の精神が旺盛なかたです。なので、10分前は納得でした。
②「東北の人は言葉は素朴だけど、金には素朴ではない」
わたしも東北人(秋田出身)なのでよくわかります。大阪のひとにはわからない冗談かも?
東北の人は見栄っ張りですが、そのわりに金払いは悪いです(笑)。
2 「地域通信簿制」(産地の技術レベルについて)
「その地域に上手な人(5点)がいると、地域の技術スコアは、5点と4点と3点になる(平均が4点)。
でも、地域で最高の技術を持った人が3点のレべルだと、あとは2点以下にしかならない(平均2点)」
その地区の指導者が、地域の技術レベルを決めているという例えだと、わたしは理解しました。
一緒に働く人が切磋琢磨することで、全体としての産地はよくなっていく。
*最後の話、野口さん許してくださいね。内容に踏み込んではいませんです!
なお、ネアカで豪放磊落に見える藤澤さんですが、それでも、毎日、会社の経営や交渉事はまた、それとは別でたいへんなのだろうな。そう感じてインタビューをさせていただきました。そんな雰囲気は、みじんも感じさせてはいらっしゃいませんでしたが。