「食のバリアフリー」って、素敵なコンセプトではありませんか?

 「ベジタリアン、ビーガンのスタートアップができていました!」というメールが青木恭子さんから送られてきた。昨日のことだった。院生の重松美奈子さんが、「ビーガン、ベジタリアン向けのレストランを増やすプロジェクト」に取り組んでいる。そのためのネット調査を企画しているところだった。

  

 スタートアップ企業は「フレンバシー」という社名で、起業したのは播太樹さん(1987年生まれ!)。ネットで運営されているサービス名は、「Vegewel」(http://frembassy.jp/)。わたしの勝手な解釈では、「ベジタブル(野菜)により実現できる健康な社会」。外れているかも? 

 グルテンフリーやアレルギー、ベジタリアンなどに代表されるように、食に好みや健康の危機にさらされている現代人の多くは、食に関して困難な環境に囲まれて暮らしている。その困難を解決するコンセプトが、「食のバリアフリー」という概念。実にわかりやすい。どうやら、食の壁を取り払うマーケティングやインバウンド向けのサービスを展開している会社が、フレンバシーらしい。
 青木さんによると、「IBMがやっている有名なスタートアップ支援プログラム「IBM BlueHub」で、2018年に採択になっており、今年になってすごく頑張っています」とのこと。詳しくは、同社のHPを参照していただきたい。
 このごろ、30代でこうした社会問題の解決に、気持ちよく元気に取り組む若者が増えている。頼もしいことだ。
 
 よく見ると、院生のために実施してもらったような調査である。重松さんがやろうとしていた調査は、すでにフレンバシーが実施済みだった。
 「ベジタリアン調査」によると、全体の4.5%がベジタリアン(ベジタリアンが3.8%、ヴィーガンは1.0%、重複が0.3%)。ドイツの調査では、ベジタリアン10%、ヴィーガン1.1%だった。日本にもそこそこ、「菜食主義者」がいることがわかる。
 この比率は、わたしたちがほぼ予想していた比率だった。別途にベジタリアン協会が実施していた調査では、ベジタリアンが10%~20%だった。こちらのほうは眉唾ではないか?と思っていた。フランバシーのほうは、サンプル数(N=2400)も十分な数がある(http://frembassy.jp/news-post/vegetarainstatistics/)
 「意識して肉や魚など、動物性食品を減らすことはある」(=フレキシタリアン)が16%いることも調査で分かっている。
 
 わたしはまだ、フレンバシーのサイト内容をきちんと精査してみたわけではない。これからサイトをチェックして、ご本人にメールを送ってみようかと思っている。さっそく、いまから青木さんのメールを重松さんに転送するつもりだ。青木さん、貴重な情報をありがとう!