社長自らが熱望していたサービス(コンビニでのスマホ決済)を、都内のローソン3店舗で実験開始

 土浦の有機農家、久松達央さんから「 こういうのいいですよね。ローソンがどんどん先行してほしい」というメールをいただいた。ローソン・ウォッチャーとしては、うかつにもこの記事を見逃していた。記事の見出しは、「ローソン、客がスマホでセルフ決済 都内で実証実験」(2018年04月11日 17時53分公開(ITmedia)

 

 ローソンは、(4月)23~25日に、「ローソンスマホペイ」の実験を都内の3店舗ではじめる。これは、客が商品バーコードをスマートフォンのカメラで読み取ると、店内のどこでも決済できる仕組み。その狙いは、①レジの混雑解消と②店員の業務負担を軽減することにある。

 竹増社長に以前にインタビューさせていただいことがある。そのとき、自店の買い物について、ご自身がもっとも大きな課題と思っているのが、待ち時間が長さだった。わたしもしばしば経験するが、とくに昼休みの時間帯にレジ前に長い行列ができると、買い物を断念してしまう。その解消方法は、客自身がスマホで決済するセルフレジしかない(そもそもレジを不要にすること)。

 その実験を今回、ローソンがはじめるわけだ。ニュースリリース(ITメディア)によると、「事前にアプリ(無料)をダウンロードして、購入する商品のバーコードをスマホのカメラで読み取る。そのままアプリで決済、退店時にスマホに表示されたQRコードを店頭の読み取り機にかざして決済は完了」となっている。ごく簡単な手続きに見えるが、スムースに決済ができないと利用は進まないだろう。

 

 ローソンは、上海の店舗ですでに無人店舗の実証実験を終えている。国内での具体的な形が、今回のスマホアプリによる実験であろう。なお、この実験は、店舗の無人化のテストにもなっている。客が少ない深夜時間帯(午前1~4時)は、レジを無人化する実証実験も行うらしい。場所は、晴海トリトンスクエア店(東京都中央区)、大井店、ゲートシティ大崎店(いずれも品川区)。わたしも何度が行ったことがある店舗なので、自身でもアプリをダウンロードして実験に参加してみようと思っている。

 それが可能なのかどうか、あとでローソンさんに連絡を入れて確認してみる。このシステムが全国に導入されれば、店内作業の省力化と、消費者にとっては買い物の快適さが格段に高まることになる。

 ITがコンビニの業務システムと買い物の仕方を変えていく。いまはその分岐点に各社が立っている。