見守りの接客術

 『日経MJ』の10月6日号に、RF1(アールエフワン)の接客についての記事が載っていました。場所は、渋谷のデパ地下。おそらく東急東横店です。「ゆっくり商品を選びたい」というコラムでRF1を紹介していたのは、接客アドバイザーの北川節子さん。友人の中込先生のお知り合いらしく。

 

 北川節子さんはライターの方で、「シニア おもてなしスケッチ」というコーナーを担当しているらしい。Lineでみなさんに紹介したら、この欄をよく見ている女性たちがたくさんいました。とても人気のコラムらしいのです。北川さんのファンらしい別の女性からは、「よくつぎつぎと、ネタが尽きないものだと感心します」と返信がありました。

 MJは毎週読んでいるのですが、この欄はうっかり見落としていました。

 全部は引用できませんので、部分的にコラムの内容を紹介してみます。良いサービスに必要な要素で、別の基本を教わるような気がします。ロック・フィールドの社員教育は、さすがです。

 

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 東京・渋谷のデパ地下にあるデリカテッセン。彩り豊かな総菜が美しく並んでいる。・・(中略)・・

 看板に書かれた店名の読みがわからなかったので、目の合ったスタッフに尋ねると、「RF1と言います。会社名のロック・フィールドの頭文字に自動車レースのF1を重ねて、私たちはお惣菜ナンバーワンを目指しているんです」と教えてくれた。へぇ!と感心しながら総菜を眺める。

 普段なら興味を持った時点で声をかけられ、もたもたしていたら悪いなと買うのを諦めることも多い。ところが、ここではやさしく見守りの接客をしてくれるので、総菜のラインアップをゆっくり見ることができる。

 お肉いっぱいの入ったコロッケを買おうとすると、それまでほぼ笑ん見守っていてくれた男性スタッフが「お決まりでしたら」と絶妙なタイミングで声をかけてくれた。

 「ここおかずがあるとテーブルが華やかになるの」と、隣にいたシニア女性がゆっくりと総菜を選んでいた。

 

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 サービス業では、接客のスピードが大切です。サービス経営の本では、人時生産性の議論が中心になりますが、この事例では、お客様が迷ったり考えているときには、接客担当者としては、「待つことも大切な接客であること」を教えてくれています。

 コラムを紹介してくれたのは、ロック・フィールドの大ファンの女性ですが。ところが、この記事を複写して、友人たちにメッセージとして送ったところ、”どんどん返信が来るは来るは!”。いかに、世の女性に、RF1のファンが多いのかがよくわかりました。

 

 そのうちのふたりのコメントを紹介します。その他、数人からも感心のメールをいただいています。

 

1 食べ物は本当に接客で美味しさが変わりますよね。^_^ 70代半ばの母が言うには、最近店員さんの言葉が聞きとりにくいことがあるそうです。RF1の方は、優しく見守るに加え、きっとはっきり分かりやすく声かけをされて、シニア女性も安心して買い物出来るのではと想像しました。(M.I.)

 

2 たしかに、RF1の接客は、優しいです。わたしもチョコチョコ夕食でお世話になっているのですが、選ぶまで静かに待ってくれてますし、オーダー後はてきぱき梱包してくれます。(Y.H.)

 

 実は、家族lineで確認したところ、MJに載ったこの記事は、ロック・フィールドの広報も把握していませんでした。即座に、依頼記事(やらせ記事)ではないことが明らかになりました。

 そこで、わたしから、岩田弘三社長の携帯にメールを入れてみました。旅先にいらしたらしく、社長もこの記事の存在は知りませんでした。神戸の息子たちに連絡をとり、この記事を広報部から北海道にいた岩田さんに転送してもらいました。

 この記事をみて、経営者としてはかなりうれしかったと思います。