記事のPV(ページ・ビュー)は、先週から10万の増加である。65万を超えたところで、踊り場を迎えている。それでも『読売オンライン』の「深読みチャンネル」では、歴代の記録を更新する勢いなのだそうだ。80万PVを超えたら新記録になるらしい。本人もびっくりの快挙だ。
ところで、オリエンタルランドが、沖縄にディズニー(パークかホテル)を計画しているという噂が流れている。菅官房長官が、宜野湾市の市長選にからんで、「普天間飛行場の跡地にディズニーリゾートを」と談話を発表したからだ。その記事がいまは一人歩きをしている。
地元の新聞記者の方にお話を伺ったら、「それはないでしょう」とのこと。普天間の引き渡しの実現が、そもそも荒唐無稽なアイデアだからだ。飛行場に隣接した土地はあるらしいが、とてもランドやシーの大きさには及ばない。
沖縄に大陸やTaiwanからインバウンド客を引き入れる案は、パークが完成するころに環境が激変している可能性が高い。香港(完成)・上海(6月開園予定)と、ディズニーが中国大陸に相次いで進出するからだ。しかし、本当に収益が出るかどうかは、いまだ未知数である。
「米国の軍事基地跡地に、米国文化の象徴・ディズニーのアミューズメントパーク」とは。「戦争と平和」という話は、ものすごくおもしろいが、テーマパークの事業性が問題である。昨年末の12月には、オリエンタルランドが「舞浜第三パーク」の構想検討を無期限に延期したばかりである。
根拠の薄弱な憶測を言っても始まらないだろう。ディズニーの今期業績が、来週発表になる予定になっている。アナリストの予想記事によれば、2015年12月期のオリエンタルランドは、増収増益との予想が出ている。それは本当だろうか?
たしかに経費の削減が進んでいるらしい。値上げの効果が入園者の減少を上回っているとすれば、そうなるだろう。しかし、CSの低下が再来訪客の減少を誘発するとなると、来期以降は大幅な減収減益に見舞われそうだ。これまで、JCSIの予想が外れた事例は、ほとんどない。というか、わたしが分析に関与したケースで、二年続けてCSが急落しても業績が悪くならなかった事例はひとつもない。
わたしたち(サービス産業生産性協議会)が発表しているJCSIのデータと、その解説文を見ていただきたい。今年1月6日に発表された「読売オンライン」の記事には、ふだん発表していないような詳しいデータも掲載してある。
『読売オンライン』「”夢の国”東京ディズニーリゾートに異変の兆し」
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160105-OYT8T50000.html