夏祭りの抽選会で、一等賞の現金1万円が当たってしまった!

 60歳までは、徹底的に抽選とじゃんけんが弱かった。くじ運に恵まれず、歳末大売り出しのときは、抽選機の前にティッシュの大山を築いていた。何回やっても「外れ」しか当たらない。ところが、還暦を過ぎてから、そして昨年、大殺界が明けてからというもの、驚くほど籤運がよくなった。



 昨年の歳末大売り出し@アクロスモール(新鎌ヶ谷)でも、特等賞を当てた。そして、極めつけは、昨日の夏まつりの抽選会で起こった。大学院のプロジェクト発表会が終わって、夏祭りの片付けのために地元に帰った。今年は町内会の幹事役(当番)だったからである。
 本当は、居残って学生と懇談したかった(飲みたかった)のだが、致し方がない。泣く泣く電車で帰って、最寄駅から会場の公園まで歩いた。蒸し暑い。途中の都営新宿線では、浴衣姿の若い子たちがカップルで楽しそうだった。板橋と柏と市川で、花火大会があったからだろう。
 さわやかな浴衣姿を横目に、東日本橋で都営浅草線に乗り換えた。北総線でさらに40分。とにかく暑い。わんこは、暑さにはめっぽう弱いのだ。

 七次公園の盆踊り会場に着くと、すでに、ホットドッグの販売が終わりかけていた。わたしたちの八幡自治会は、ビールとホットドックの販売を担当している。
 夕方の6時に開店して、まだ7時で薄明るい。盆踊りは中休みだった。閉店までは1時間半もある。300個用意したホットドッグが、こんなにもすぐに売り切れるとは思わなかった。町内会の夏祭り実行チームには想定外だった。
 仕方がないので、ビールとジュースの販売に注力。多めに買い込んだので(10万円分)、売り切れるかどうか心配していたが、こちらも8時半までにはどうにか売り切ることができた。完売でも、1本200円だから、ほとんど儲からない。冷やし用の氷の代金をいれれば、トントン程度だ。
 
 さて、閉会の前に、恒例の抽選会がはじまった。当たるわけがないと思うから、テントの中でビールを飲んで、大抽選会が終わるのを待っていた。3等から始まっていたが(商品は不明)、10人ほどいた町内会の係りは、誰も名前を呼ばれない。
 商品が当たると、地域の夏祭りだけあって、町内名と地番で名前を呼ばれる。たとえば、「大山口1丁目の中田さん!ステージの方へどうぞ!」だ。
 わが町内会は、2等賞になっても、誰も名前を呼ばれない。全員が外れそうだった。あと3本で終わりだ。8時50分。一等賞のコールがあるらしい。ステージからアナウンスがあった。「清水口3丁目の小川さん」
 「えっ、そんなはずはない!」。清水口3丁目の小川さんは、わたしたちだけだ!

 かみさんが、ステージに走って行って、なにやら「熨斗袋」らしいものを持ち帰ってきた。全町内でたった1本の一等賞が当たったらしい。
 袋の中を開けると、一等賞「現金一万円」が入っていた。本当の現金である。かみさんは、満面の笑顔。わたしも、Yatta!
 小川さん家には、ありえないことが起こってしまった! 籤運が悪いわたしには、まったく信じられない出来事だ。白井市でたったの一人。
 そして、まず思ったのは、こんな風に運を使い果たしていいものなのだろうか?と。このあと、2015年の東京マラソンに当たらなくなるかもしれない。今月末に出る本「CS女子力本」や、来月に出る本「マクドナルド本」の売れゆきに、この当選が悪影響がないだろうか?

 そう思ったので、この一万円は、今月行われる町内会の「BBQ」のお肉代金に寄付することにした。これは、先週末に、いやいやだがお勤めした「太鼓当番」のおかげかもしれない。
 4丁目の水野さんや、一軒向こうの寺師さんの努力も入っている。だから、みんなにおすそ分けすることにした。きっと、お金の運はめぐっていくだろう。
 「そろそろ町内会をやめたい!」と言っていたひとがいたが、これで、町内会を脱会できなくなった。