コンビニスイーツのターゲティング: ファミマは男子、ローソンは女子で

 学部ゼミで、以前にコーヒーのブラインド調査をしたことがある。これが非常に好評で、「セブンカフェが圧勝」という調査結果は、いまでもネットで引用されている。今回は、「コンビニスイーツ」に関する調査を実施してみた。ポジショニングについての班ごとの自由研究の一環だった。



 一般に言われているのは、スイーツに関しては、コンビニに上位3社は完全に棲み分けが出来ている。ファンは男女別に完全に分かれてるという仮説が都市伝説のように流布している。この仮説をわたしはよく知らなかったが、ゼミ生全員が納得だった。
 具体的には、ボリューム志向でがっつり食べる男子がファミマの顧客。お値頃感がある商品を開発。それに対して、ちょっと値段は高いが、美味しさとクオリティを求める女子はローソン派。同じカテゴリー(コンビニスイーツ)でも、たくさんの製品ラインナップを持っているのがセブンイレブン。顧客層は案外に広い。
 こうした棲み分け仮説は、ほんとうなのだろうか?「メディアが創った神話ではないのか?」とのわたしからの疑問に、学生たちが答えてくれた。

<Q>:スイーツを買いによく利用するコンビニは?
<A>:ゼミ生22人の答えは、
  ファミマ支持(5):男子4、女性1
  セブン支持(11):  男子6、女子5
  ローソン支持(6):男子1、女子5

<結果の解釈>:
 おどろきの仮説通りだった。ターゲット・ポジションの商品施策が、性別にズバリ当たっていた。CMの影響かも?
 コンビニスイーツの支持率と店舗シェアは、みごとに比例していた。広く支持を集めたのは、やはりセブンイレブン。ローソンとファミマは拮抗していたが、ボリュームとお値ごろ感のファミマ、美味しさと品質のローソンは、仮設通りだった。こんなにも見事に棲み分けているのは、各社の戦略が一貫しているからだろう。
 ところで、サークルKやミニストップ、CSナンバーワンの北海道企業セーコマートは、顧客からどう見えているのだろうか?差別性があるポジショニングは、ただしくされているのだろうか?個人的には気になるところではある。