10年目のIFEXが終わる: VIPパーティーのあいさつ原稿に直前で手を加える

 10月9日~11日まで開催されていたIFEX・GARDEXが終わった。何年ぶりかで台風に直撃されなかった。しかし、直撃が予想されたために、地方からの来場者には影響があったように思う。それにしても10年間、同じホテルに宿泊して、同じ場所で詰めているのはたいへんの労苦だった。



 たくさんの業界関係者が幕張メッセに来場された。わたしどものJFMAブースにも多くの方がお見えになり、名刺の束も山のように積みあがった。そんな中で、展示会主催者として個人的に例年と違う点がひとつだけあった。
 今年は、VIPパーティーが開催二日目にセットされていた。主催者のリード・エギジビション社が、東京ビッグサイトでメガネの展示会を同時に開催していたからで、テープカットの初日に、石積み社長があいさつに来られないからだった。
 VIPパーティーでのあいさつは、昨年から中締めをする立場になっている。原稿も、いつものように事前に準備していたものを読み上げるスタイルである。今年はじめて、10年目にして、その慣習をやぶることになった。

 インタープリター(挨拶の翻訳)のシャロン・チェンさんには、ちょっと迷惑をかけてしまったかもしれない。でも、彼女は有能だから、わたしが完全にアドリブでしゃべった部分を、ほぼ完璧にその場で即時翻訳してくれた。
 オリジナルスピーチ原稿を変更したのは、つぎのような部分だった。

 IEFX・GARDEX 中締めあいさつ(前略)

 (ここで、オリジナルの原稿にないお話をさせていただきます。)
 わたしどもは、花の売上を拡大するために、フラワーバレンタインの運動を展開しています。JFMAが毎年実施しているネット調査で6年間、ギフト用の花の購入率が落ちていました。
 ところが、今年初めて20代と30代の男性のフラワーギフトの購入率が前年より5%上昇しました。おそらくは、フラワーバレンタインの成果だと推測します。

 (後略)

 スピーチ原稿を変更するのは、翻訳者に迷惑をかけるので、あまりほめられたことではない。しかし、禁を犯してでも、この事実を参加者に伝えたかったのである。おそらくは、その冒険のおかげで、中締めの挨拶がしまっただろうと思う。
 10年目にして、ようやく自分が喋りたかったことを発語できた。節目にして、素晴らしい飛躍だった。会場にいたひとたちは、どのように感じられたろうか?