オーストラリア訪問記録#6:うれしい訪問者、あるいは、アジアオセアニアのハブとしてのIFEX

 トレンドツアーは、残すところあと二日になった。朝は、クイーズランド州政府の交流セミナーで、ブリスベンからレッドランドシティへ移動。FAQI(クイーズランド花き協会)では、レッドランドの女性市長(硫黄イリアムさん)以下、4人がスピーチをした。


日本側からは、JFMA常務理事の海下さんが、日本の花産業の特徴とJFMAの活動(フラワーバレンタイン、日持ち保証、IFEX)について説明をした。

 午後に訪問したスーパー(ウールワース)向けに加工業もしている生産者(GLADLAND_FLOWERS)、ドー・ベンリッチ社長からうれしい話しを聞いた。グラッドランド社は、従業員70人、鉢ものと切り花の温室4、2ヘクタールを持つ大規模生産加工業者である。

 さて、ドーさんは、今年のIFEXに突然現れた。オーストラリア大使館の西川さん(今回のJFMAツアーのコーディネーター役)に、案内できる日本人を頼んできた。困った西川さんは、花業界に詳しく、英語が堪能な海下さんに、ドーさんの案内役を依頼した。

 ドーさんがIEEXに来た理由は、コロンビアから直接、バラとカーネーションを調達したかったからだった。従来は、輸入代理店からの間接仕入だった。

 海下さんのガイドで、ドーさんは、幕張メッセのコロンビアブースで商談。首尾よく直接取引をはじめることになった。中間マージンは、少なくとも10%はカット。品質数量とも、安定することになるだろう。ドーさんの輸入の仕入規模は、年間1億円。バラが中心だが、千数百万円のコスト削減と品質の改善につながるだろう。スーパーへの納入額は将来増えそうだ。ウールワースだけでも、配送店舗数は、現在70店舗。そのうち12店舗は、台車とバケツである。

 オーストラリア産のバラは、品質と価格に問題がある(複数の農場で確認済み)。生産効率もあまりよくない。であれば、検疫の問題がクリアできれば、将来は、ケニア、コロンビア、エクアドル産はさらに増える。

 ドーさんは、手回しよく、コロンビアからの直接買い付けをしたわけである。その商談の場として、わたしたちが主催しているIEEXが利用されていることに誇りを感じる。グローバルに役に立てていることを知ってうれしかった。

 マイクロバスは、サンシャインシティに向かっている。