書評: 地域のブランディング3冊、連続書評

 3回連続で地域ブランドに関する本を書評してみる。最近1か月間で送られてきた書籍(雑誌)である。原田・三浦編著『地域ブランドのコンテキストデザイン』同文館出版、林編著『地域ブランド戦略』文理閣、『季刊マーケティングジャーナル』2011年春号である。


「季刊マーケティングジャーナル」(通巻120号)は、「地域活性化とマーケティング」がテーマである。
 ずばり「ブランディング」そのものではないが、他の二冊との比較で取り上げてみる。特集の全体像と、その中のいくつかの論文を講評してみたい。編集担当者は、お仲間の上田隆穂教授(学習院大学)である。
 
 原田保・三浦俊彦編著の作品は、いま読み進んでいる。全36ケースのうち、ほほ半分(18事例)を読み終えた。その昔に訪れた記憶をたどりながら、なんとはなしに、「観光ガイドブック」の感覚で読んでいる。
 まあ、地域ブランディングの枠組みはどうであれ、いままで旅行や仕事で行った時のエピソード記憶が鮮明によみがえってくる。経験をまた思い出すのが楽しい。

 林広茂編著は、滋賀県の地域ブランド研究会が著述に加わっている。林教授(同志社大学ビジネススクール)は、法政学大学院のわたしの元博士課程の学生である。今年いっぱいで同志社大学を、定年退職することになっている。
 同志社に移る前は、滋賀大学に短い期間だが在籍していた。仲間も残っているのだろう。そのときの縁で、仕事に携わっていたのが、滋賀県のブランドプロジェクトだった。その成果である。

 この中ではとくに、原田・三浦の書籍は、36個の都道府県、市町村、地域が含まれている。書評とは別口で、近江(滋賀)から鹿角八幡平(秋田)を経由して奈良まで、たくさんのお題をいただいた。
 わたしの個人的な体験(エピソード)を、それぞれが想起する物語として、ブログに連載をしていきたいと思っている。
 実は、書評ではなく、こちらに熱が入ることになるかもしれない。