「仙台訪問: 3年ぶりの大山健太郎社長(アイリスオーヤマ)と10年ぶりの英語での報告(東北大セミナー)」

 先週末は、東北大学経済学部の照井先生が組織する「国際セミナー」(サービス産業)に発表者として呼ばれた。10年ぶりの英語での学会報告である。「日本版CSI開発の進展」(Developing JCSI)についての30分の講演を行った。中国、韓国、米国の研究者が、各国のCSI(顧客満足度指数)の現状を発表していた。わたしは、もともとそれほどの水準ではなかったのだが、英語能力は完全にさび付いていた。何事もそうだが、努力をして場数を踏まないと、能力は上昇していかない。反省ではあるが、年齢的にはもう遅いだろう。上がり目のない馬である。


発表前日の木曜日に、東北新幹線で仙台に向った。夕刻7時半に、アイリスオーヤマの大山健太郎社長と会食をすることになった。お会いするのは3年ぶりである。5年前に、法政大学経営大学院の開校があって、そのときに、大山社長に客員教授をお願いために、仙台まで出向くことになった。
 あれ以来、大山さんの事業もわたしの仕事も、大躍進を遂げることはなかった。もちろん、大山健太郎社長の会社、アイリスオーヤマは、東北地方で利益率がトップの企業である。もうかってはいるので納税額も大きいし、楽天イーグルスなどを支援して、地域貢献も果たしている。最近では、医療分野での貢献もしている。しかし、事業的に見れば、新しい小売業態のシンプルスタイルなど、大ブレイクというわけではない。メーカーベンダー(HC向け商品)も、商品的には、大ヒットを飛ばしているわけではない。
 2時間半の会食も、なんとなくの回顧話(一緒に出した「メーカーベンダーのマーケティング戦略」はいい本だった!など)とお互いの健康維持活動(私のマラソン自慢、大山さんの水泳とジョギング)に終始した感じではあった。それそれでいいのだろう。お互いが健康で生きていられるのは幸せなことである。
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 実は、花業界に関して、新しいアイデアを大山社長には提供した。新しいネタについて話しているときに、やはり大山さんも生き生きしていた気がする。地域貢献、社会貢献以外で、大山さんにはもうひとはたらきしていただきたい。
 そう思いながら、翌日、国際セミナー終了後すぐに、仙台から新幹線で平塚に向った。浜田義雄さん(57歳)のお通夜に出席するためである。浜田さんは、わたしと同じ学年。であった。もっと若いと思っていた。いい人は早くなくなってしまう。
 すばらしいバラを作ってくれた生産者でした。そして、いつもイブニングセミナーに来てくださったとき、お話がおもしろかった。笑顔も素敵でした。ご冥福を祈ります。