一昨日(10月3日)は、「神戸北SC」の開設記念式典の講演会に講師として呼ばれた。兵庫県JR線新三田(三田新阪急ホテル)までの日帰り、東京から新幹線で往復8時間の旅であった。
長時間、新幹線と在来線に揺られて、ちょっと腰が重くなった。いつものことではある。
大阪のベッドタウン、人口12万人にふくれあがった郊外の街に新しくできる「イオンモールのショッピングセンター」である。会場には、全国から150人ほどの入居者(テナント)が集っていた。講演時間は70分。「これからの専門店のマーケティング」。内容は、エキュート大宮のフィールドワークの経験談である。テーマと内容に、大いに齟齬があったはずである。申し訳ない。いつものことではある。
さて、SC入居企業は、大阪、神戸周辺の関西企業が多い。それに、岡山県、福井県出身のテナント企業も加わっている。そうした懇親会での楽しみは、ふだん知らない企業の経営者とお話しができることである。青井正人(神戸、(株)イング代表取締役)、藤田和代(岡山、(株)AREE代表取締役)、柴崎良雄(東京、際コーポレーション(株)相談役)など経営者のかたたちである。若林英昭(つくば、(株)ライトオン専務取締役)とも偶然にお会いした。息子さんが、法政大学経営学部の4年生らしく、わたしの「マーケティング論」(経営学総論の一部)の授業を受講していたとのこと。若林さんは、わたしの講演中に、携帯メールで息子さんにたずねていたらしい。若林さんとは、今度、本社の筑波市を訪問することを約束した。
いまでも鮮明に思い出すことができる。1990年ごろ、木下街道沿いの千葉県鎌ヶ谷市に(10号店目くらいか?)ライトオンの新店ができた。若林さんが、関西のアパレルメーカーからライトオンに転職したばかりのころだったらしい(7店舗目が完成したばかりとのこと)。わたしは、当時、開店直後のライトオンに注目していた。店長さんにたずねて、本社がつくば市にあることを知った。本社を訪問したいと伝えたが、それっきりになった。約15年前のことである。ライトオンの鎌ヶ谷店はいまはない。
カジュアルウエアのチェーンとしては、むしろユニクロよりも成長性が高いと思っていた。結果は、現状の通りである。製造小売業に転換したファーストリテイリングとセレクトショップのまでいるライトオンの違いである。ただし、ライトオンの魅力は別にある。就職先としては、我がゼミ生は、しまむらやライトオンには就職しているが、ユニクロには実績がない。なぜだろう?
こんなふうに、地方で講演をすると、おもしろい経営者にあたることがある。今回も往復8時間は、無駄ではなかった。いま、名刺を交換した皆さんに、何通かメールを書いている。名刺を交換して、懇親会でお話したふたりからは、すでに彼らの方からメールをもらっている。来週か来週には、わたしの研究室を訪問してくれる神奈川の社長さんもいる。