高すぎる洋書の値段; コトラー本は使わない!

こんなことを書くとまた、誰からかこのHPを攻撃されるかもしれない。それを覚悟の上で、洋書の値段についてコメントをすることにする。


新学期が始まるので、学生(学部生)に読ませる教科書を探している。標準的な英語のマーケティングテキストを毎年選ぶことになる。ことしは、小売業経営か国際マーケティングと思っていた。
 それぞれの分野で目指していたテキストは見つかったが、何せ値段が高すぎる。なので、それでは久しぶりにコトラーのマーケティング本(マーケティング原理かマネジメント)と思い、Amazonで検索を駆けてみた。
 まずはびっくり。Marketing Management (Marketing Management) (ハードカバー) Philip Kotler (著), Kevin Lane Keller (著) 、値段は1万8千円前後である。この時点で、コトラー・ケラーは選択肢から消えてしまった。
 日本の標準テキストはたしかに薄っぺらで中身が負けている。日経の「ゼミナール××××」などなどでも、せいぜい3千円である。
 とてもではないが、学部生に買えという値段の水準ではない。それでなくとも、いまの学生は2千円の教科書さえ買わないで試験を受けてくれる。あとは、コピーとネットで”テキスト部分を拾う”のである。
 わたしは、書き手であることもあり、知的所有権に関わるテキスト資料を簡単にコピーすることには抵抗がある。しかし、必要な資料には適度な価値というものもある。コトラーは、いくらマーケティングの大先生とはいえ、あまりにも価格付けがひどすぎる。ダイレクトで買いつけができるので、かつてのようには、日本の中間流通業者が消費者から暴利をむさぼることができない。
 解決方法は、コトラー(そのパートナー)以外に、きちんとしたマーケティングの教科書がかける外国人の先生が現れることであろう。国内も同じである。標準化が進めば、もっと安価なテキストが普及するはずなのにである。スケールメリットが働かない・・・実におかしい現象である。