日本の花き展示会が、オランダ・中国との国際競争に勝つ(IFEX2007を終えて)

10月11日から13日まで、幕張メッセで開催されていた「第4回IFEX」(国際フラワー展示会)と「第1回GARDEX」(国際ガーデン・エクステリア展示会)が終了した。


主催者として心配していたふたつの点が、杞憂に終わって安堵の胸をなでおろしている。
 なんといっても、いまどきめずらしく、日本が世界(中国と欧州)と対等以上に戦うことができたことを誇りに思いたい。来年もがんばるぞ、と気を引き締めているところではある。
 今年は、オランダ主催の「FORTI FAIR」が、IFEXと日程的にぶつかっていた。オランダ花き協会が、アジアで伸び盛りのIFEXにあえて期日をぶつけてきたらしいことはわかっていた。また、来場者と出展者の伸びが止まるのではないかとの不安があった。海外からの出展者は、たしかにオランダ、ドイツを中心に土番場でキャンセルがあいついだ。GARDEXが併催された割に、共同主催者のリード・ジャパンから聞こえてくる途中経過はあまり芳しいものではなかった。国内の展示会も、横浜パシフィコで開催されていた「ガーデンを考える会」主催の展示会も、東京ビッグサイトで他協会との共催ではあったが、二週間前に開催されていた。
 結果は、二重の意味で、IFEX・GARDEXは成功に終わった。焦点は、コロンビア(切花)とイギリス(ガーデン)であった。同時開催で参加できなかった日本の現地参加者から伝え聞くところによると、オランダのFORTI FAIRは低調だったらしい。コロンビアは、幕張メッセに大きなパビリオンを展開してきた。リード・ジャパンの営業努力もあったのだろうが、コロンビアは、オランダよりは日本を有望な市場を考えたようである。また、イギリスは、目新しい園芸用品を中心に展示しており、ブースはいつも満席の成功ぶりだったようである。
 幸いなことに、4年連続して視察している「中国花き展示会」(北京、上海で交互開催)は、今年はしごく低調に終わった。海外の種苗メーカーが、中国市場からほぼ撤退の様子を見せていたからである。知的所有権の問題もさることながら、購買力と情報発信力で、日本のIFEXのほうが圧倒的にビジネスになると判断しはじめたようである。来年は、オランダなどの欧州勢が幕張メッセに再来場することが予期できる。とくに、様子見をしていた海外のガーデン企業は、日本にとっては楽しみな展示先になりそうな気配がある。
 なお、二日目までの来場者は、例年の14%増(初日)、20%増(二日目)であった。3日間も明らかに昨年対比で2桁は増えていることがわかる。わたしも、2日目に海浜幕張駅のホームがごったがえすのを観察しながら通勤した。昨年は、登録者で約2万4千人だったが、今年は2万8千人近くを記録しそうではある。
 うれしいことに、専門セミナーは、ほぼ聴講者が倍増のようでした。わたしが担当したふたつのセミナーは、例年の倍の参加者を集めていました。初日は、100人以上の参加者をカウントしました。満足度も高かったと思います。講演後の質問は、JFMAのブースまで来て続きました。講師としては、本当にうれしいことです。
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 リードジャパンから、来場者の公式発表がありました。
   10月11日(木) 12,698名
   10月12日(金)  9,686名
   10月13日(土)  7,264名
    3日間合計    29,648名
 なお、前回は24,016人でしたので、前回IFEX比5,632名、23%増加となりました。