友人の元職員、勝又秀雄さんから連絡のメールが届いていた。新装になった3キャンパスの現在の写真が添付されているはずなのに、実際に送られてきたメールは、「アナランキング」(アナウンサー輩出ランキング)の記事だった。法政大学が3位をキープしているという内容だった。それはそれでうれしいニュースではある。
いつのころかは忘れてしまったが、むかし社会学部の稲増教授とお会いして、その存在を知ることになった。その後、当時職員だった勝又君が自主マスコミ講座を側面支援していることを知った。小島奈津子さんなど、法政出身の女子アナウンサーの輩出数が半端でないことも、稲増ー勝又コンビの貢献だと思っている。
大学の公式組織ではないが、メディア関係に就職したい学生にとっては大いなる登竜門になっている。いまでもそれは変わらないだろうが、稲増さんが法政を退職したあとは誰が後継するのか、他人事ながら心配をしている。自分もほぼ同じような立場にいるからだ。
経営学部の小川ゼミは、マーケティングを専門としている。広告代理店やプロモーション会社、企画会社に就職を希望する学生が多い。自然な形で、これまでも稲増さんの「自主マスコミゼミ」に所属する学生は少なくなかった。卒業後の進路で、いま記憶に残っているだけでも、北海道放送、北海道新聞、広島テレビ、宮崎放送に、記者や職員として就社した学生が4人いる。
残念ながら、女子アナウンサーになりかけたゼミ生がふたりいた。どちらも地方放送局の最終面接で涙をのんだ。それ以外には、大手広告代理店に就職した連中のなかに、もしかすると講座のメンバーだった子たちがいるかもしれない。いまはダンスサークルに所属する男女が主になったが、かつては「自主増講座」が小川ゼミの「人気サークル」だった。
自主マスコミ講座は、大学にとっては広告塔の役割も担っていたように思う。わたしの大学院生には、八塩圭子さん(元テレ東、記者アナウンサー)と岩崎達也さん(元日テレディレクター)がいる。どちらも、メディア関係で著名な人で、こうした人的チャネルをわたしや法政大学が確保できていることは、非常なアドバンテージになっている。
偶発的に生まれた組織ではあるが、大学にとっては広報面での役割が大である。稲増さんや勝又さんのような、個人の貢献に任せることなく、公式組織として育てるべきタイミングのように思う。ノウハウや代替する人はなかなか見つからないかもしれないが、うっかりタイミングを逃すと、自然に消滅してしまいかねない。
お世話になった学生も多かったので、法政大学には一考していただきたい案件ではある。
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「あさイチ」鈴木奈穂子アナを生んだ法政大が3位に! アナウンサーの出身大学ベスト30〈dot.〉
という見出しで紹介されました。
4ページにわたり、アナランキング3位をキープしている自主マスコミ講座の歴史や出身者などが紹介されています。
自主マスは今年で34年目になりますが、大学の援助なしでここまで継続している講座は他に類をみないものです。法政大学校歌にある「進取の気象」の気概を持った教職員、OBOG、現役生に支えられています。この講座を目指して法政大学を受験する高校生も少なくありません。
是非ご一読ください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4a2a28b83360bc6cd64987441e8a3fc12e5b020?page=1&fbclid=IwAR2wkkjwEesdUyt22lTKgnNptK6LRUuTnSedKX6V4oPfwywN3ZVgSfroKRk
法政大学校友会広報部会長
法政大学自主マスコミ講座事務局長
勝又秀雄