商業界が倒産したことで、『食品商業』に連載していたシリーズ「農と食のイノベーション」が20回で中断していた。一昨年は『新潮24』(新潮社)が、執筆者の舌禍事件で休刊に追い込まれた。こちらも不定期連載が中断になって、新書の書籍化が宙に浮いてしまった。倒産の知らせを聞いたとき、「またしても!」と不運を嘆いた。
わたしが関与する連載は、どこか不運が付きまとって中断になる傾向がある。わたしが疫病神に?と嘆いたものだ。
しかし、格言が言う通りで、「捨てる神あれば、拾う神もいる」。編集担当者の竹下編集長が転職した先の雑誌で、運よく『食品商業』が復刊できることを知らされた。つい昨夜のことである。実のところ、原稿料はなくていいから、連載を完遂して書籍化にもっていきたかった。
商業界が倒産して、連載2回分の原稿料は回収不能になった。それでも、竹下編集長には、「復刊の時は、原稿料を放棄してもいいです!」と伝えてあった。わたしの気持ちが届いたのだろう。
6月末から、新しいメディア(食品商業は維持?)で、オンラインでの連載が再開できそうだ。詳しいことは未定だが、あと9本の原稿がデッドストックになっている。
いまのところ公開できる連載原稿は、
(1)坂ノ途中(下)、ブログにアップ済み、
(2)インファーム(ドイツの都市型植物工場)、2回分
(3)氷室豚の商品開発(日本初の機能性豚肉のブランディング)、2回分
(4)物語コーポレーション、豊橋の外食企業(焼肉きんぐなどのブランド展開)、2回分
(5)エイキング博士のインタビュー(地球温暖化と動物性タンパク質の消費抑制)、2回分。
自戒からは、デジタル版になる可能性がある。なので、いままでとは書き方のスタイルを少し変える必要があるかもしれない。竹下さんとのご相談になる。この調子で、途中でストップしている二つの書籍もリスタートしてみたいところだ。